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うさぎが酸素室暮らしになるまで


病気の発見と症状の推移について

2023年8月、胸水が溜まっていた

今年の8月頃に、呼吸がちょっと荒いことが気になって主治医にうさぎを診て貰ったら、レントゲンの結果、胸水が溜まっており、肺が狭くなっていることがわかった。おそらくは心臓が弱っているのだろうということだった。

2023年8月から10月末、小康状態だった

8月から10月下旬頃まで、呼吸は多少荒いものの、何だかんだで食事や排泄、ケージをガチャガチャ鳴らして飼い主を朝5時に起こす仕事をいつも通りにしてくれていた。
胸水の状態が判明した当時、ほんとうに動揺して落ち込んでいた飼い主にとって、こんなに心強いことはなかった。飼い主が落ち込んでいてもうさぎは傍に走ってきていつも通りでいてくれて、それに励まされる。そういうことが今までたくさんあったなあと改めて思い返したりした。
最期まで責任を持って面倒を見ると言うのは当たり前だけど、もっと丁寧に言うと、心強い相棒で居てくれた今までの恩返しを、ちゃんと責任を持って最期まで面倒をみることで、果たしたいと思っている。

状態が分かってから始めたこと

補助になればと始めたサプリなどもあるが、あくまで"始めたという事実"として記載している。どれが効いた・効かなかったかは分からないため、商品について調べた上で、症状に対して良いかも、と思うものを主治医や専門店と相談しながら無理のない範囲で与えるのが良いと思う。

1. 処方薬の投与

まず当たり前だが病院から処方された利尿剤と心臓の薬を毎日指定回数分、投与した。
小さくちぎったレタスの内側に粉末の薬をまぶし、それが落ちないようにくるくると葉巻のように巻いて、食べ切るまで指先で掴んだまま鼻先に差し出しておく(中の粉が散らばらないように)。
これでうちの子は何の抵抗もなく食べてくれていた。果物に混ぜるとか、ジュースに混ぜるとか、抵抗度によってやり方は様々あると思うが、果糖よりはほぼ水分みたいな葉野菜のほうが体には良いかなと思うので、可能性がある場合は野菜ごまかしから試してみるのはありかと思う。
(レタス巻きでは食べない時は、プロポリスに混ぜるか、ごくわずかのバナナ🍌を潰して粉薬を混ぜてあげている)

2. コエンザイムQ10

うさぎ向けのサプリメントに粉状のコエンザイムQ10があり、それを朝夕に与え始めた。測れるものがないので、効いたかは分からない。コエンザイムQ10は心臓に最も多く存在し、心臓の機能をサポートする補酵素ということで、今回に関しては補助になる可能性が最も高いと思い、与えることにした。わたしは以下のものを選んだ。

2.1. ちなみに

これは気になったら改めてご自身で調べて頂ければと思うが、コエンザイムQ10には酸化型と還元型がある。このうち、抗酸化作用などを持ち、そのまま体内で活動するのが還元型。抗酸化作用を持たず、体内で還元型へ変換されて初めて活動するのが酸化型らしい。
加齢や様々な要因で変換率が悪くなったり、そもそもの体内のコエンザイムQ10量が減るので、酸化型を摂取することは無意味ではなさそう。
上記の粉末のサプリが酸化型である一方、うちのうさぎに継続的に与えている「うさぎのチカラ」あるいは「ちからのチカラ」に含まれるコエンザイムQ10は還元型だ。

3. プロポリス+アニマストラス

プロポリスは今までも通院後など、強いストレスがかかったりする際に与えていたが、お腹の調子が緩くなることがあって与える量とタイミングは絞っていた。胸水が溜まり、呼吸が苦しくなる中では、少しずつでも与えようかということで、たまに混合してシリンジに入れて与えていた。

4. オオバコ

利尿効果や抗酸化作用、整腸作用が見込めるということで、お世話になっている(本当にお世話になっている)専門店の方に薦めていただいて始めた。かなり口に合ったようで、乾燥明日葉の葉や茎と並びオオバコがうちのうさぎの定番おやつになっていった。これも同様、効果がどれほどあるかは分からない。他のおやつを与えるよりは、こちらの選択が良いだろう、ということで選んでいる。また、野草などはどんな効果・作用が見込めるかだけでなく、副作用や与えすぎた場合に起こる症状も念の為調べることをお勧めする。

5. 行動範囲の制限

今までは、もう家中、キッチンとお手洗いとお風呂場以外はどこでも自由にパトロール可としていたが、ケージのある寝室の入り口にサークルの柵を置き、行動範囲をその部屋のみに限定した。これは、体の状態(胸水が溜まって呼吸が苦しい状態)と本人の認識にギャップがあり、今まで通りに走り回ったが息も絶え絶え…となることがあったため。
気持ちは変わらず元気な分、体の調子がついてこない様子は余計に見ていて辛いものがある…でもまあ、飼い主が部屋にちょくちょく顔を出せば大人しくしてくれて、そのうちその制限にも慣れていったし、症状が進行していくと、大体一日中ケージで寝そべるようになった。

6. 強制給餌用の流動食やシリンジの準備

いつ、胸水で圧迫されてごはんを食べなくなる状態になっても大丈夫なように、強制給餌の準備だけはした。
NYに住んでいた頃に、うさぎがお腹の調子を崩して通院すると動物病院が必ずと言っていいほど処方(?)するものが、シロップ(アップルとかバナナとか味が選べる)と、OxbowのCritical Careという補助給餌用のフードだった。うさぎ自身は覚えてないにしろ過去に数度は口にしているので、私は迷わずにこれを選択。。が、落とし穴が一つあって、日本ではCritical careという名前では流通しておらず、ハービィケアと呼ばれているらしい。これを知らず、検索しても「日本で売ってないのかよ」になり危うく海外から取り寄せようか…となった。(無事に謎が解けて日本で買えた)

7. 家族、友人、専門店のスタッフと状況を共有する。主治医に今後うさぎをどうサポートしていくかを相談する。

これは割とモラルサポート、エモーショナルサポートというか、飼い主の精神的な部分の支えとして行った。それぞれの立場で、いろんな形でサポートをしていただき、本当に感謝している。日々看病する中で、度々思い出す言葉を二つ置いて、酸素室暮らしまでのことについては締めたいと思う。

「できるだけ悔いが残らないようにすること」

「先に起きる症状の変化を想定することはほとんど無意味で、目の前で起きていることに対し、一つ一つ向き合っていくしかできることはない。そうしないと不安にどんどん引っ張られて、飼い主が動物にとって最善ではない判断をしてしまう」

うさぎの酸素室暮らしについて


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