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メガバンクの接待

 2011年11月の日記です。
 
 昨夜は当社の主取引銀行、某メガバンクに接待された。
当社は各銀行からバランスを取って借り入れているが、
この数年、財務体質を強化すべく、大幅に借入金を削減している。
各行は、当社の姿勢に総論賛成だが、各論は反対、
つまり自分のところだけには引き続き借りてほしい、
と虫のいいことを言っている。
 
 当社から見ると銀行から接待を受けるのはあまり意味が無いが、
先方は、酒の席で、普段聞けない情報を聞き、
本音を探りたいのだろう。
相手も仕事だから、最小限のお付き合いはしている。
 
 場所は、銀行が保有している日本橋の接待用施設、
玄関で数人の仲居さんに出迎えられて靴を脱ぎ、部屋に案内される。
先方の4人は既に待機しており、こちらも4人、
合計8人の会食となった。
掘り炬燵形式の部屋は充分な広さで、
ゆったりとした気分で食事が始まる。
 
 最初にビールで乾杯し、次は日本酒だとメニューを見ると、
珍しく、「梅錦」がある。
愛媛の酒で、以前福山にいた時によく飲んだ懐かしい酒だ。
左端に書いてあるから、一番高いのだろうとは思うが、
相手は銀行だ、そんな事は無頓着に、最初はこれに決定。
程よく冷えた酒を舌に載せると、独特の芳醇な味わいに満足する。
 
 暫くして、次の酒は、新潟の「〆針鶴」に決定。
辛口、あっさり系の中に意外にコクがある、
今、新潟では一番人気の酒だ。
最後に「14代」の純米大吟醸(サブタイトル名は忘れた)、
手に入りにくい酒で、今回は全員で6合までと限定された。
さらりとした浅めの味だが、しっとり感もあり、口当たりがいい、
幾らでも飲んでしまいそうな、危険な酒だ。
 

銘酒14代


 会話は酒の話が主で、和やかに当たり障り無く無事終了。
仕事に関する話は殆ど無く、銀行の目的が達成されたかどうかは、
分からないが、お互いに人となりを多少理解したという事で、
よしとしよう。
 
 贅沢な施設、丁寧なサービスに、一流の酒と料理だが、
全て止めて、金利を少しでも安くしてほしいのが本音だが、
日本の銀行は横並びがモットーだから、そうは行かないのだろう。

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