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普天間基地移転の秘策

 2010年4月鳩山首相時代の日記です。
 
 鳩山首相は、沖縄の普天間基地の移転先に腹案がある、少なくとも現行案と同等かそれ以上の案だと言うが、同等なら今回の騒動の意味はないし、今更そんなうまい案があるとは思えないが、大逆転の秘策があり、具体的に示されたら米軍も、沖縄も、与党も野党も拍手喝さい・・・なんて事になるかも。

 で、その逆転の秘策は、実はある。羽田沖の埋め立て計画の時に、鉄鋼会社が推奨した、浮体工法だ。海の上に、鋼板で出来た巨大な弁当箱を数百個か数千個浮かせて、その上に、滑走路、その他の設備を構築する。滑走路部分の長さは1500メートル、幅は滑走路部分以外の施設や駐機場などを含めると、200メートル位が必要だろうか。言ってみれば、一階建ての巨大空母のようなものだが、勿論、空母のような機動力や戦闘能力は必要ない。

 この浮体は何処にでも運べるし、埋め立ても必要なく、杭も打たない。浮体の下は海流が自由に流れ、魚も行き来できるから、環境にやさしい。

 キャンプシュワブ沖に係留しても、滑走路の向きを変える、あるいは沖に移動させるなどの修正も可能だ。ホワイトビーチ沖の巨大な埋め立ては、環境破壊もはなはだしいが、これなら、大きな問題は無いし、何か支障が生じれば、場所を変えることも出来る。将来の移設も簡単だから、現地も受け入れやすいだろう。

 ブロックを造船所で製造して、順次海に浮かべて繋ぎ、上部に構築物を組み立てるから、基本は造船と同じだ。海流の変化が激しい場所も考えるなら、浮体の四方にバージ機能を持ったほうがいいかもしれない。そうすれば、定位置の確保も可能だろう。寿命は、羽田沖の新滑走路と同じ100年、充分に可能だ。

 いい事だらけなのだが、羽田沖の時に採用されなかった理由は、埋め立てに比べると、費用がやや高い事だった。羽田では埋めた地と既存値を結ぶ部分に一部採用されている。最近、テレビで取りざたされている案は、費用は無視して、取り合えずこっちに移設し、最後はあっちだ、等と言っているが、そんなことをしたら、いくらかかるかわからない。最後は、浮体工法の方が安かったと言う事になる。

 鳩山首相はこの案を表沙汰にすると、埋め立ての受注を狙っている土木会社がうるさいので、鉄鋼会社を巻き込んで、密かに可能性を探っている・・・かも。
 
 
追:実は、当時の鳩山首相には何の腹案もなく、
  最後は当初案通りに移設すると言いだした。無責任極まりない。
  現在、埋め立て工法で進められているが、広範囲で軟弱地盤が発覚し、  
  工事期間も費用も大きく膨らんでいる。もはや浮体工法の方が、
  費用が安く、工期も短期間で済むことは明白、
  今一度、一部でも浮体工法を再考出来ないかと思う。

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