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甘酒横丁の洋食店「芳味亭」

 先日高校以来60年間の友人A氏が人形町に来るので、一緒にランチを食べようと誘いがあった。夫妻で来るから監視人殿も一緒でどうか、とのこと。監視人殿に訊くと直ちに却下し、1人でどうぞ、とか。やむを得ない、3人でのランチに決定。どこか美味しい店を予約してくれと言うので、洋食店「芳味亭」なら間違いないだろうと昨日23日の12時に個室を予約した。
 
 芳味亭は7,8年程前まで当家と同じ通り沿いにあり、当時は木造2階建て、靴を脱いで店に上がると、席は座卓に座布団、ナイフとフォークで洋食を食べるというユニークな店だった。味はなかなかで、特にビーフシチューが有名、超長時間煮込み、複雑な味がしみ込んで柔らかく箸で食べることのできる、絶品だった。
 
 其の後、甘酒横丁に小ビルを新設して移転、見かけは普通の洋食屋さんになった。しかしながら味の方は相変らずで人気がある。価格帯はかなり高く、サラリーマンのランチには不適だが、12時ころはいつも満員で店の前で数組待っている。これ見よがしに入口脇に待ち人用のベンチがある。
 
 昨日12時前に行くと、A氏夫妻も丁度同時に来店、一緒に3階の個室に案内される。最初に支払いを完全割り勘と決めたので、お互いに気遣いなく注文できる。A氏はランチのコースを注文、メインディッシュは牛ヒレステーキ、奥様と私は洋食ランチを注文する。久々の対面だから、先ずは近況報告から始まり諸々の話しが弾む。真面目に相手をしていると食べる暇がないから、相手が話している時に聞いているようなふりをしながら急いで食べる。何はともあれ、流石に芳味亭、美味しいことは美味かった。

定番の洋食弁当、値段は秘密

 話しはお互いの近況報告から始まる。私の方は2年前からの食道癌治療の経緯、人形町での生活状況など、A氏も奥様の実家の諸々等、次は定例の子供の話、当家の息子2人は半蔵門線沿線に住み、ともに普通のサラリーマンであること、A氏には男の子2人と女の子2人の合計4人、娘2人は、シンガポールとロンドンに住んでいる。その次は孫、当家は孫娘が4人、A氏には孫が9人とか。負けた・・・・
 
 話は尽きないのだが、最後に記念写真を撮って、いい加減なところで切り上げ、勘定をして外に出ると、何故か・・・・監視人殿がいる。心配になって迎えに来たらしい。で、2夫妻4人で暫し立ち話をする。監視人殿とA氏夫妻とはそれこそ50年ぶりくらい、街中で会っても気がつかないだろう。帰宅後、監視人殿曰く、Aさんは面影があるが、奥様は全く変わっていて驚いたとか。何せ70を過ぎ、奥様の方も監視人殿を、同様に言っているだろうとして、一件落着。

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