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ワンとニンゲンの手紙

ワンとニンゲンの文学ラジオのサブコンテンツ。小説を主題にした手紙のやりとりです。ラジオでの話の続き、ラジオで取り上げていない本の話、また全く関係ない話など。

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カキフライのようなことについては、書けませんでした。(ワンさんへの手紙1)

ワンさん お手紙ありがとうございます。 お返事が大変遅くなりすみません。不本意に忙しかったというのも遅くなった原因のひとつですが、手紙の内容を考え書いては直しを繰り返していたので、それもあって時間がかかってしまいました。 noteを使った書簡形式とは、とても面白い発想です。毎度のことながらワンさんの発案には「やってみよう」と思わせる魅力があります。 きょうび日常的に書く「手紙」はビジネスメールくらいです。文学にかんすることや近況をこうして私信(これは公開するわけではありま

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モノローグ性を乗り越えて小説を読むこと(ニンゲンさんへの手紙1)

ニンゲンさんへ この手紙は、11月12日の深夜に書いている。(しかしその後で結局かなり書き直した。) 本当はこんなにすぐ書くつもりではなかったのだけど、遅くまで話していたら目が冴えて眠れなくなって、寝れずにじっとしているよりはいいと思って書き始めた。 今回の話がやや後味の悪いものになってしまったのは申し訳ない。自分としてはむしろ、この話の後で、坂口安吾という作家について俄然興味が出てきた。『ライ麦畑』で、「いい小説とは、読み終わった後で作者に電話をかけてみたくなるような小説

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