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ゲーム『YUMENIKKI-DREAM DIARY』のレビューと考察をするよ

『YUMENIKKI-DREAM DIARY』というゲームをプレイしたのでレビューしていきたいと思う。

どんなゲーム?

このゲームを紹介するには、まず『ゆめにっき』というゲームの説明から始めないといけない。

『ゆめにっき』は2004年にききやま氏という方が製作したフリーゲームだ。

『RPGツクール2003』というゲーム製作ツールにより作られた作品ながら大きな話題となり、スマホアプリ、Steam(ゲーム販売プラットフォーム)に進出した他、ノベル化、漫画化されたり、近年では星野源の「夢の外へ」でモチーフにされるなど、メジャー化に片足を突っこんでいる。

『ゆめにっき』は一言でいうと、夢の中(という設定)を歩くだけのゲームだ。戦闘や会話などRPGらしいシステムはない。

最大の特徴はその世界観だ。ホラー、ファンタジー、古代の絵(古代パラカス文明?)がごちゃ混ぜにされ、どこかかわいらしさすら感じる。

その世界観を説明するのは難しく、逆によく分からない世界観を表す言葉として「ゆめにっきっぽい」という表現が使われるようになった。

無関係なよく分からないものに対してゆめにっきのファンがすぐ「ゆめにっきっぽい」とコメントするので、無関係な作品のファンからちょっとうざがられたりしがちである。

※『ゆめにっき』に関してはnoteでも細かく書いているのでよかったら見てほしい。

今回レビューする『YUMENIKKI-DREAM DIARY』は、そんな『ゆめにっき』をもとにしたゲームだ。

『YUMENIKKI-DREAM DIARY』は2018年2月にSteamにてリリースされた。2019年にはNintendo Switchにも移植されている。開発はKADOKAWAツクール開発チーム。世間では「角川文庫」で知られるあの角川だ。

『ゆめにっき』はドットだったが、本作は3Dのグラフィックになっている。また、製作側が単なるリメイクではなく「再構築」「リイマジン」と公言するように、『ゆめにっき』とはかなりゲーム性が異なっている。

『ゆめにっき』はやわらかい表現でいうと「手厳しいファン」が多いゲームなので、評価は賛否両論であり、Steam上の判定も「賛否両論」になっている。

今回は、そんなゲームの紹介と『ゆめにっき』との相違点、そしていいところと気になったところをまとめ、最後に考察もしていきたい。

途中からネタバレを含むが、ネタバレ前には太文字で警告するので安心して読み進めてほしい。

『ゆめにっき』とは別物

結論からいうと、このゲームは『ゆめにっき』とは別物である。

『ゆめにっき』の特徴として、目的がないということがあげられる。

一応エフェクトと呼ばれるアイテムを24個回収してエンディングを見ることはできるが、ゲーム自体に「こうするとエンディングが見られてゲームクリアとなります」「エフェクトを集めましょう」という説明はない。

世界自体も広大で入り組んでおり、決められたルートが存在しない。何をしたらいいのか、どう進んだらいいのか、目的すらないゲームなのだ。

『YUMENIKKI-DREAM DIARY』も、目的自体の説明はないものの、進路が明確な作りになっている。

網の目でできた迷路のようなつながり方になっている『ゆめにっき』に対して、『YUMENIKKI-DREAM DIARY』は概ね世界が一本道になっており道に迷うということがあまりない。

さらに、とあるキャラクターが走り去る、とあるキャラクターが離れたところに出現する、など「これを追いかけろということなんだな」と分かるような仕組みになっている。

『ゆめにっき』には鳥人間に捕まって閉じこめられたり、一方通行で特定の世界に飛ばされたりといったある意味不便な要素があったが、これもなくなっている。『YUMENIKKI-DREAM DIARY』では鳥人間に捕まったり水の中に転落するなどしても、少し前に戻されるだけだ。ゲームとしてストレスは軽減されたが、「底知れず思い通りにならない夢の世界を探索する」という緊張感はうすれてしまっている。

つまり悪くいうと「世界が入り組んでいる」「目的がない」「なかなか思い通りにならず底が知れない」という『ゆめにっき』っぽさが排除されているのだ。

その代わりに、夢の世界の住人が攻撃をしかけてくるようになったり、特定の場所に落ちると仕切り直しになったりするアクション要素が追加されている。

つまり本作は、『ゆめにっき』の「ゆめにっきらしさ」取り払い、代わりにアクションゲーム要素を追加したようなゲームだ。なので『ゆめにっき』を求めている方だと肩透かしを食らうかもしれない。

このゲームを受け入れるには『ゆめにっき』とは別物であると気づく必要がある。

開発側も『ゆめにっき』とは少し違うゲームであると理解しているからこそ「再構築」「リイマジン」と表現しているのだろう。

ダメなゲームというわけではない

否定的なニュアンスになってしまったが、個人的には決してダメなゲームだとは思っていない。

むしろ、普通に原作を3D化しておけばそれなりに受けたであろうものを、あえて根本的に作り直すチャレンジングな面は評価したい(「評価したい」と書くと偉そうだけど、代わりになる言葉が見つからないので仕方ない)。

ただアクションゲーム要素を追加したからチャレンジングというわけではい。ゲームの演出面にも「おっ」と思わせる要素はあるのだが、ネタバレになるのでここでは一旦ひかえておく。

本作および原作のネタバレを含む内容については、この記事のずっと下の方で細かく説明するので、興味ある方はそこまで読み進めてほしいし、ネタバレが嫌な人はそこで読むのをやめてくれればと思う(一応、目立つように太字にしておく)。

ネタバレにならない範囲でよいところをあげていくと、何といってもあのよく分からない世界やキャラクターたちを上手く3Dに落としこんだ点はよかった。

「こいつ、3Dだとこういう歩き方するんだ」「この世界、立体にするとこうなってるんだ」などと見ていて面白い。ついついスクショを撮ってしまう。そして、スクショだけで見るととてもいい雰囲気のゲームだ。

正直「1,980円のゲームのグラフィックではないな」という気はするが、リアルで繊細なグラフィックも『ゆめにっき』らしくないので、これはそこまでマイナスにはなっていないと思う。

「いい雰囲気」関連でさらにあげていくと、『ゆめにっき』には存在しないオリジナルの世界にも光るものがある。深夜のシャッターがしまった商店街、夕日が差しこむ学校など、ノスタルジックでどこか不気味な世界はスクショ映えする。ほぼ一本道で奥行きがないのが残念だが、『ゆめにっき』におんぶに抱っこにならないようにしたいという意図は感じる。

あとは、表面だけでなくきちんと原作の細かい要素を踏まえているのもポイントだ(オタクってそういうところうるさいからね)。

例えば、深夜の商店街は原作に登場しないオリジナルステージだが、ここには原作の目玉の世界のキャラクターが登場する。

本作オリジナルの学校のステージには原作の下水道付近にいるキャラクターが登場する。

原作で同じ場所に出るキャラクターは本作のオリジナルマップでも同じ場所に配置するなど、細かいこだわりは感じる。

あとは、とある人気キャラクターが登場するマップの部屋の作りが、原作の『ゆめにっき』の昔のバージョンで登場した部屋(今の『ゆめにっき』ではなくなっている)と同じ形をしているなど、『ゆめにっき』オタクでも知らなかったり気づかないレベルの小ネタをしかけてきたりとあなどれない。

『ゆめにっき』にない要素を入れようとチャレンジする一方で、細かいところを原作に準拠したり、表面的にではなくディープな部分まで原作ネタを盛りこんでやろうという姿勢は評価したい。

かといって手放しでもほめられない

『ゆめにっき』をアクションゲームのようにしてしまった時点である程度の批判は避けられないが、別物として見れば『ゆめにっき』のキャラクターが出てくるアクションゲームとしてある程度楽しむことができる。

なので、アクションゲーム化したこと自体は悪いことだとは思っていない。

それを踏まえた上で「うーん」と思ったところを書いていく。

まず、全体的に操作感がよくない。

意図的に操作感をもっさりさせて緊張感を出しているタイプのゲームもあるが、そういう次元ではなく、細かいところで「快適じゃないなあ」と感じる場所が多い。

例えば、一部のきつめの斜面では、「歩く」判定と「落ちる」判定が小刻みに出てしまうのか、動きが引っかかったり、手に持つタイプのエフェクト(アイテム)を解除してしまうことがある。

一部のマップでは視点が斜めで固定されているのだが、斜めの角度が45度より少し浅めになっている。だが、キーボードで操作する場合は縦横か斜め45度しか走れない。この状態で、45度より少し浅めで視点が固定されたマップをプレイすると、行きたい方向に行くことが困難になる。しかも、よりによって落ちると仕切り直しになるマップである。

実際にプレイしないとイメージがつきづらいと思うが、斜め45度しか移動できないにも関わらず、45度よりも浅い角度で傾いた視点で固定されたマップの中を歩き回り、足を踏み外して落ちるとやり直しというのはなかなかキツいものがある。

バグも多い。特定の箇所で特定のエフェクト(アイテム)を使うと主人公が振動して高速移動し、移動先によってははまって脱出できなくなる(夢の世界の出来事なので起床することで復帰はできる)。

ネタバレになるのであまり書けないが、行けなそうなところに無理やり行こうとしたり、開発側の裏をかくような行動をすると時々バグを発見できる。

とあるマップでは、二段ジャンプと滑空ができるエフェクトを駆使して思いきり飛ぶと地面や水面の端っこが見えたり(これはアップデートで修正された)、スタンバイしている見えてはいけないキャラクターが見えたりなどと、作りの甘さも散見される。

「たまに起きる」というレベルではなく、「ここでこれをしたらバグったりするかな?」とそれ自体を遊びにできる頻度だ。

幸い進行不可能になるほど深刻なバグはなさそうなので、開き直ってバグ探しするのも面白い。

あとは1,980円という価格。このゲームは、3Dというハンデもあるが原作の『ゆめにっき』より世界がせまく、隠し要素やボリュームも少ない。世界がそこまで入り組んでいるわけでもないので普通に遊んでいればほぼすべてのマップにたどりつけるし、たまに枝分かれしているが基本的には一本道なので、原作のようにふらふらと探索する気にもなれない。その気になれば1日で隠しエンディングまで到達できる。Steamの様々な名作と戦う時、この値段とボリュームのバランスは厳しい。これに関しては、『ゆめにっき』というブランドだから許されている価格な気がする。ゲームとしては、800円〜1000円くらいが妥当な印象を受けた。

『ゆめにっき』が好きな人から見ると、「ゆめにっきらしさ」の欠如とアクションゲームっぽさが受け入れられづらく、そもそも『ゆめにっき』をあまり知らない人から見ると高すぎるし、アクションゲームとしてはもっといいもの(バグが少なくボリュームが多く操作が快適なもの)がいくらでもあるので買う意味がうすい。正直、誰にウケようとしているのかよく分からない。

ただ、よく分からないだけであって、このゲームは非常に面白い試みをしていると私は考えている。

ここからはネタバレ込みで、面白い試みだな、と思った部分と考察を書いていく。

ネタバレが嫌な方はここで読むのをやめてほしい。

ネタバレ込みで考察とあなどれない一面を語る

このゲームの注目すべきところとして、単なる原作の3D化で終わらせなかったという点があげられる。

アクションゲーム化が果たして正解だったのか難しい問題だが、演出面でも挑戦的な行いをしている。

例えば、原作では突っ立っているだけだったポニ子は、本作では机に向かって何かを書いており、主人公が近寄ると隠すような素振りを見せる。作中では最も人間らしい外見のポニ子だが、彼女自身も夢日記を書いていたのだろうか。

原作では怪しげな笑みを浮かべて消えるという底知れない不気味な存在感を放っていたモノ江は、本作では常に泣きじゃくるキャラクターとして描かれており、原作と大きく雰囲気が異なる。

モノ江を追いかけていった先にはキュッキュ君がおり、原作と同じくモノ江の前で手すりを磨いている。

キュッキュ君はそのかわいらしい見た目でファン人気が高い一方で、「細長い棒状」「手すりをこすり続けている」「チャックのようなものを開いた向こう側にいる」「その先へ進むと画面がぐちゃぐちゃになって(通称、赤の王様と呼ばれる画面)強制的に起床する」という面から、性的虐待をモチーフにしているという考察がされがちだ。

原作では、キュッキュ君の先にあるドアが主人公の自室のものとまったく同じであることから、主人公(窓付き)が性的虐待の被害者と考察されがちだが、本作ではモノ江が被害者であるかのように描かれている。

この改変は賛否が分かれるとは思うが、そもそも「窓付きイコール性的虐待の被害者」という原作でされがちな説自体がプレイヤー側の想像であり、「キュッキュ君が性的虐待の隠喩だとして、被害者が窓付きという証拠はないよね?他の登場人物かもしれないよ?」という、原作をプレイした人の中でこり固まっている考察を自覚させ、再考させるような演出だ。

「奥が深い」「意味深」と称される『ゆめにっき』だが、正直なところしっかりした考察ができるほど大量のヒントが提示されているわけではない。前述のキュッキュ君のようなヒントをひとつひとつ拾い集め、あとはたくみな想像力でおぎなう必要がある。

ただ『ゆめにっき』は登場から時間が経ちすぎて絶対的な正解の考察がないにも関わらず「これが正解」という考察が広まりすぎているので、それを再確認させる意味で、このゲームの登場はよかったと思う。

続いて、このゲームを考察することで、このゲームのあなどれない一面にふれていこう。

結局このゲームは何なのか

このゲームのいいところや悪いところは大体書いたので、最後にこのゲーム自体の考察をしていき、このゲームの意外とあなどれない一面を確認していこう。

そもそもの話をすると、このゲームの主人公である少女は、ゲーム中では「窓付き」とは一度も呼ばれていない。

オープニングでは、主人公がマンションの下に血だまりを見つけたと思ったら、上から誰かが落ちてくるというシーンがあった。画面を停止すると分かるが、マンションから落ちてきたのは主人公とまったく同じ外見の少女である。

原作のエンディングで、窓付きはマンションから飛び降りる。最後に血だまりが現れ、窓付きの死を暗示する形でゲームは終了する。

つまり、原作『ゆめにっき』のエンディングが本作『YUMENIKKI-DREAM DIARY』のオープニングにつながっているのだ。

ただし、オープニングでは操作できる窓付きらしき少女とマンションから落ちてくる窓付きらしき少女は別の人物として描かれており、さらにふたりの少女がぶつかる瞬間にベッドで目を覚ます窓付きらしき少女の視点に変わり、オープニング自体がすべて夢であったかのような演出がされる。

『ゆめにっき』も本作も、どうとでも取れる遠回しな表現が多いため考察がやや難しいが、本作および主人公の正体については、大きく分けて2つの考察ができる。

一つ目は、主人公は窓付きではなく、プレイヤー自身であるという説。

あなたがこのゲームを立ち上げると、窓付きらしき少女を操作することになる。あなたがゲームを進めていくと、窓付きらしき少女が落ちてくるのを目撃する。さらに、その窓付きらしき少女はあなたにぶつかり、あなたは目を覚ます。

つまりオープニングは、原作で窓付きの飛び降りと血だまりを目撃したプレイヤー(あなた)が、窓付き本人とぶつかってひとつになる(あるいはバトンタッチする)シーンなのではないか。

本作のキャッチコピーに「ぼくらはまだ、夢から覚めることができない」とある。

原作の結末でわだかまりが残り窓付きを何らかの形で救えないかと考えている、プレイ後も『ゆめにっき』に捕らわれているプレイヤー自身が窓付きとなって、原作でむかえた以外の結末を探していくのが、本作の目的なのではないか。

二つ目は、本作の少女も窓付き本人であるという説。彼女は何重にも夢を見ており、原作の夢の中で死亡したことにより一段階浅い夢の世界に移動して(起きて)しまい、それが本作の舞台になっているのではないかという考えだ。詳細はこのあとの隠しエンディングの解釈のところで説明する。

続けて、エンディングに関しても考えていこう。

このゲームには、エンディングがふたつある。

通常のエンディングでは、黒い影に追われながら逃走して扉の部屋のある空間に進むと、照明が消えて現実世界のドアと同じデザインのものだけがライトアップされるという演出がされる。目を覚ますと外は明るくなっており、窓のドリームキャッチャーが移り、主人公は扉の向こうへ消えていく。

現実世界は、晴天やドリームキャッチャーなどの描写から、プラスイメージで描かれている。窓付きが現実世界へ復帰していくことを暗示させる、原作と比べると明確にグッドであることが分かるエンディングだ。窓付きがベランダから乗り出して外を見るのも、原作を意識しての演出だろう。

ただ、現実世界へ復帰することがプラスではなく、永遠に夢の中で生き続けるのがグッドエンディングだと考えるプレイヤーもいるだろう。

そういうプレイヤーのために用意されているのが隠しエンディングである。

隠しエンディングでは、セコムマサダ先生の宇宙船の内部にあるベッドで眠りにつく窓付きが描かれる。セコムマサダ先生の正体は解釈が分かれるが、本作では窓付きと楽器でセッションしようとしてくるなど、友好的なキャラクターとして描かれている(本作では、モノ子、モノ江、ポニ子などメインキャラクターが窓付きに敵意があるように描かれているので、窓付きに友好的な人間型のキャラクターは意外とめずらしい)。

前述のように本作のオープニングでは、窓付きらしき少女がマンションから飛び降り、その後ベッドで目を覚ます描写が登場する。これは、彼女が何重にも夢を見ていると仮定すると納得がいく。原作の世界で飛び降りにより死亡した窓付きは、一段階浅い夢の世界(本作)へ移動する。そんな窓付きはエンディングで宇宙船のベッドで眠りにつく。オープニングで一段階浅い夢の世界へきた窓付きが、エンディングで元の深い夢の世界へ帰っていく。現実で生きるのをやめて深い深い夢の中で生きていくことが窓付きの幸福であることを思わせる、原作よりはグッド寄りのエンディングである。

つまりこのゲームは「窓付きは現実世界へもどるべき派」と「夢の中で永遠に生き続けるのが幸せ派」の両方が納得できる作りになっているのだ。

このゲームの主人公が窓付き本人か、プレイヤーかは分からないが、いずれにしても原作で感じたわだかまりを解消できるようになっている。

まとめ

本作は、原作の『ゆめにっき』ありきの作品だが原作の特徴を排除してアクションゲーム化しており、その割にゲームとしてもつたなくボリュームも少ない。『ゆめにっき』ファンから不満が出やすく、仮に『ゆめにっき』という要素を抜きにしてもいろいろと足りていないゲームである。

ただ『ゆめにっき』を3D化したことや、原作を立体にするだけでなく様々なチャレンジをしていること、そしてゲームとしては原作ファンに応えられていないが、物語としては、原作の結末にわだかまりが残るファンたちに媚びることなく語りかけるような内容になっているところはとてもよかった。

Steamでは現在のところ「賛否両論」の判定が出ており巷でクソゲーといわれることもあるが、決してダメなゲームではない。

このゲームのチャレンジングなところも、そのチャレンジの方向性も私は結構好きなので、きちんとお金と時間をかけて、ボリュームを増やすとか、もう少し操作性をマシにするとか、見かけだけではなく実際にあちこち歩き回れるようにするとか、ゲームとしての完成度を高くしつつもう少し『ゆめにっき』に寄せてあげれば、「第三者が商業目的で作ったゲームなのにすごい」と絶賛されていた気もするゲームである。『ゆめにっき』をテーマにした時点でそこまでバカ売れはしないので、お金と時間をかけるのは厳しいというのは分かるが。

※このゲームの公式HPはこちら。

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