割れたカップを金継ぎ風に直す
常滑で買ったカップを割ってしまった。
常滑の、猫がいる店で買ったカップだった。別に高いカップではないが、直して使えるようにしたい。
それも、ただ直すだけではなくて、価値を損なわないように美しく。
割れた食器を美しく直すといえば、日本の誇る伝統技術である金継ぎだ。かけたり割れた部分を漆で接着し、金粉をまぶして仕上げる。
金継ぎはいい。頑丈に接着でき、接着剤が漆なので食器にも使え(文末の「※注」参照)、そして何より壊れた箇所が逆に見た目のアクセントになるのが素敵だ。
だが、あいにく私は金継ぎの技術を持っていない。そこで素人でもできる簡易金継ぎで修復することにした。
用意するのは下記の通りだ。パテはホビーショップ、それ以外は東急ハンズで買える。
・プラモデル用パテ
・陶器用接着剤
・合成うるし(うるし科の植物を使った塗料)
・金粉もどき(今回は合成うるしに金色のアルミ粉がついてきたのでそれを使用)
・うすめ液
・やすり
・細い筆
使う量や質によっても変わると思うが、大体2,500円くらいあればそろう。
さっそく修理してみよう。
まずは接着剤で割れた箇所を修復。これだけだと割れ目やかわいた接着剤が丸見えで美しくないため、上からパテを盛っていく。
合成うるしに金粉もどきをとかしたものを、うすめ液でのばす。
パテの表面をやすりでみがいてなめらかにして、合成うるしをぬっていく。
合成うるしのノビが悪くなってきたらうすめ液でさらにのばす。
完成。
実はこのカップを直したのは1年前なのだが、1年間壊れることなく使えている。
もし壊れた器がある場合、捨ててしまう前に、安価に低い技術力で修復できる簡易金継ぎを試してみてほしい。
※注
伝統的な金継ぎは食器に使えますが、今回の簡易金継ぎは直接食べ物が触れる場所の使用には向きません。今回は取っ手のみの破損のため、簡易金継ぎを行いました。
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