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2011年にプチ起業!アーリーアダプター戦略でまもなく10年目を迎えます

最近流行りの「プチ起業」。小さく事業を起こすことで、自分の「好き」や「夢」を大きなリスクをとらずに追及できる手段として、既存の枠にとらわれない自由な働き方として注目されています。

僕が独立した2011年、この言葉は一般的ではありませんでしたが、僕と経理を担当する妻だけの会社を設立。まさに「プチ起業」を実践したのです。その後本当にありがたいことですが、多くの方々からのご支援をいただきまもなく10年目を迎えます。

なんとか妻と2人の子供を養えるくらいの経営成績は維持しておりますが、今回は「プチ起業」時もその後の経営を行うにあたっても、非常に意識しているアーリーアダプター戦略について書きたいと思います。戦略と書きましたが、僕独自のプチ起業&経営を行っていくための方針のようなものです。

サラリーマン時代、自分の幸せだった時期はすべてアーリーアダプター的な仕事に関わっていた

イノベーター理論はご存知でしょうか?新しい発想や技術を元に登場した商品やサービスなどの市場普及に関する理論のことで、その市場普及早いものから「イノベーター(革新者)」、「アーリーアダプター(初期採用者)」、「アーリーマジョリティ(前期追随者)」、「レイトマジョリティ(後期追随者)」、「ラガート(遅滞者)」の5つに分類します。市場の大きさとしては、イノベーターは小さく、マジョリティが大きくなり、ラガートになるとまた小さくなります。

イノベーター理論のアーリーアダプターとは、新たに現れた革新的商品やサービスなどを比較的早い段階で採用・受容する人々。イノベーター理論の五つののうち,イノベーター(革新的採用者)の次に受容する人々です。

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僕は24歳で社会人になり、42歳で独立・プチ起業を果たしました。独立に当たってサラリーマン時代に自分が幸せだったと感じたのは、まさにこのアーリーアダプター的な仕事をしている時でした。

社会人になってから出版社の編集部に勤めていましたが、その中で本当に楽しかったのは新規企画的なことでした。例えばゴルフ雑誌「ALBA」の編集部にいた時、その雑誌は当時一番ゴルフ誌の中で一番売れていた雑誌なので、上の表でいくとマジョリティにあたる存在でした。その雑誌でメインの巻頭企画とかセンター企画を担当することは編集者としては名誉なことだったのですが、僕にとってはもっと魅力的なことがありました。今までやっていないような企画(こういうニッチな企画は巻頭とかセンターではなく、あまり目立たないところから始まります)に関わることです。そしてこの成功事例がない企画がページとして完成し、さらに読者アンケートで上位に入ると本当に嬉しく感じていました。

その後、雑誌から仕事はWebサイトの編集に移りました。2000年代の始め、ゴルフメディアはまだまだ雑誌が主流で、多くの方からなんで「Webなんかやるんだ」と不思議がられました。本当に心配してくださる方もいて、「食べれなくなったらいつでも頼ってくれよ」というありがたい方もいるような状況でした。

そんな中で、創業期のゴルフダイジェストオンライン(GDO)に入社をさせていただきました。ゴルフサービスのWebサイト自体がアーリーアダプターだった時代、自分にとってGDOの仕事はワクワクの連続でした。

独立してからも自分がハッピーになれる仕事に関わりたい!だからアーリーアダプター的な仕事にこだわった

独立直後の2011年、僕にとってはゴルフ雑誌やWEBの編集や執筆の仕事が最も受注しやすい仕事でした。独立しても仕事があるということを非常に嬉しく感じていました。

一方で時間をやりくりして、こだわったことがありました。売上には直結しずらいけど、2011年当時はまだゴルフ関係では主流ではなかったSNSの仕事に関わることでした。サラリーマン時代に自分自身がハッピーだと感じていたアーリーアダプター的な仕事を、独立後もやりたかったのです。

2011年というと日本ではSNSが流行り出した年でしたが、僕の仕事の主な顧客層であるおじさん層にはまだまだ広まっていませんでした。一方でゴルフもSNSをやらなくてはという先見の目があるゴルフ関連企業の方々やゴルフトーナメント関係者も少なくありませんでした。

とはいっても当時のSNSは大きな予算がとれない分野なので、広告代理店や制作会社は、予算が大きい一般の紙メディアなどの仕事を優先していたように感じます。一方、僕の会社は一人会社なのでそれほど大きな予算でなくても請け負うことができます。また、この点も仕事を受ける上で重要だったのですが、弊社というか僕は、企画はもちろん、取材、執筆、撮影、さらには検証まですべてできます(予算に応じて一部は外部発注)。その辺りを評価いただいたのか、ありがたいことにSNSの仕事をいただくことができました。

クライアントは大企業が多い

独立して驚きだったのは、クライアントに大企業が多いことです。NDAもありますので企業名は避けますが、大学生に戻って就活したらほぼ落ちてしまうだろ思われる大手企業だらけです。ありがたくてとても名誉なことですし、仕事をする際にはいつも気が引き締まりますが、これは本当に予想外でした。

9年間を振り返り自分なりに分析をしてみると、大きな会社はアーリーアダプター的な新しいことに社員さんを配置しずらいということがあるかと思います。大きな売上を確保するために、アーリーマジョリティやレイトマジョリティの分野により注力する必要があるのではないでしょうか?また、最近はなかなか社員を増やすことができず、積極的に外部スタッフを利用している企業が多いとも聞きます。そんな環境の中、ありがたいことに僕にもご縁があったのではないかと推察しています。

アーリーアダプター的な仕事をやり続けるために、常に自分自身の新陳代謝を行っている

ゴルフ関連企業のSNSの仕事は今でも続けさせていただいており、ゴルフトーナメントのSNSの仕事は今では10試合くらいになりました。SNSといってもどんどん変わっていっているので、常に研究を怠らないようにしています。

過去の成功事例を繰り返し続けていく方が、失敗するリスクもなく楽なのですが、時間はかかってしまいますが新しいことを提案していくことを意識しています。SNS全体の市場が大きくなれば、きっと大きな会社さんがこの分野に参入してくると思いますが、その点も僕なりには対策を行っています。それはSNSのイノベーター理論の5つの分類でも、常にアーリーアダプター的な存在であること。SNSに参入してくる企業はよりSNSでもより大きな市場であるマジョリティを狙ってくるはずなので、僕はその分野でもアーリマジョリティにこだわり、常に新しいことを研究することを怠らないようにしているのです。

そしてもちろんSNS以外の、今後アーリーアダプター的な仕事になりそうな分野への研究も。これに関してはまた別の機会に書きたいと思います。

何よりも大切なのは一緒に仕事をさせていただいている方々

経理の妻を除いて僕しかいない会社ですが、僕1人だけで行っている仕事はほとんどのありません。クライアントの会社の皆様はもちろん、各プロジェクトごとに他のフリーの方や会社さんとチームを組むことも少なくありません。また、この一緒に仕事をさせていただいている方々からアーリーアダプター的な仕事を行うにあたって貴重な様々な情報を得ています。

プチ起業とはいっても、経営形態は小さいかもしれませんが、仕事自体は様々な人々が絡んできます。良い仕事を行うだけでなく、将来の仕事の可能性を広げるためにも、この人間関係は非常に重要ですし、一緒に仕事をさせていたいている方々は、自分にとっては何よりの財産だと感じています。


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