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”ハッピーな結婚”のために”ハッピーな離婚”を選択肢に入れておく②

正直、夜の仕事を考えたこともあるのだけど(需要があったかどうかは別として。。笑)そこで思いとどまったのは、ともかく子供に極力寂しい思いをさせたくない思いがあったからだ。

昼間はどんなに忙しくて会えなくても、夕方保育園と学童保育にお迎えに行ったら、ご飯を作って、3人で一緒に食べて、一緒にお風呂に入って、寝る。それだけは死守しないと、きっと後で後悔する。

それに一時期のつもりでも、好きな自動車業界やデザインの仕事で働けない事は、1mmも経験もスキルも積みあがることがなく、時間だけが過ぎていくだけだ。。。とそんな風に逡巡しながらも貯金は減っていくし、まずは何をしてでも日銭を稼いで口に糊しなければならなかった。

そんな時、ハローワークのサイトで見つけた「〇〇物流 事務作業 パート募集」の案内。時給は最低額に近かったが、〇〇物流は、私が自動車会社にいた時の取引先の関連会社だった。

歴史あるクロスメーカーで、製品の品質も、営業さんのご対応もとても良く、その営業所も物流会社も同じ敷地にあるようだ。勤務地は自宅から車で10分、どうせならたとえ事務でも、慣れ親しんだ会社や業界関連のほうが良いと思い、応募することに。

まだ自動車会社にいるデザイナーの友人を通じて、親会社の営業の方に、まだ事務の募集をしているかどうかの確認の為、連絡を取ってもらうことに。

すると、なんとかつてお世話になった営業さんがまだいらっしゃり、「ええ、Ninaさん??丁度この事務所のデザイナーが一人辞めたいと言っていて困っているので、よかったらうちでデザイナーとして働きませんか?」とのお誘いが!

青天の霹靂だった。事務所に2人しかいないデザイナーが丁度辞めるというタイミングもさることながら、8年のブランクとクロスデザインの経験値がなく、40歳(当時、転職は35くらいまで、と言われてた)という年齢や子持ちという背景もあったのにお誘い頂けるなんて!!

もちろんまずは面接させて頂くことにして、2回の面接後、無事、6月中旬から自動車のシートクロスデザイナーとして仕事を再スタートを切ることができたのだ。

入社後1年は契約社員、その後正社員となり、計6年そのクロスメーカーで働いた。自動車会社での経験値に加え、年齢も考慮する給与体制だった為、どうにか3人での生活が回せるようになった。

クロスデザインの仕事はとても楽しく、客先である古巣の自動車会社にはまだ多く友人知人がおり、それも強みとして活かせたかもしれない。

営業所のメンバーも人間性の素晴らしい人達ばかりで、今もずっと関係が続く、大切な出会いを得ることができた。

勤続5年を過ぎた頃、もう少し収入を上げたい、海外との仕事がしたい、在宅で仕事できる日があるといいな、、というぼんやりした希望を持っていた。

それから、たまに来る意義の感じられない指示の仕事や慣習で変えられない非効率な一部の仕事のやり方と、変わらない体制に辟易していた事もあり、モヤモヤした気持ちを少し抱えていた。

とはいえ、居心地が良いメンバーと仕事内容、通勤が車で10分なんてこれ以上良い条件はないだろうと思い、積極的に転職活動はしていなかった。

それが 2015年10月に、ヘッドハンティングの話が3件続けてあったのだ。過去5年間、これまで一度もそんなことはなかったのに。

3件とも年収UP、勤務地も2件は車で30分以内なので圏内。こんなに立て続けでお誘いを頂いたのはきっと、転職しなさいという何かのお告げに違いない。。(笑)と思い、転職しようと心が決まり、その中で一番年収条件の良い外資のメーカーから詳しくお話を聞くことに。

その会社だけは勤務地が遠く、自宅最寄駅から電車で1時間半かかる都内。家事育児を誰かに頼れる状況でないので、通勤は到底無理ですとご説明したところ、日本オフィスのダイレクターが、「在宅勤務でも良いですよ」と伝えてくれたのだ。

週1回、10:30~の社内ミーティングに出てもらって、あとは客先の自動車会社との打ち合わせに直行直帰して、やるべきことだけやってもらえればそれで良いです、と。

そんな働き方があるのかと思ったし、丸々私を信用してくれているから言えることだ。また、何度か面接を通じてダイレクターとお話ししていく中で、「北米の副社長が候補者が複数いないと納得しないので、他に2人候補の方がいますが、私はNinaさんとお仕事したいと思います」と言って頂けた時は本当に嬉しかった。

そう見込んでくれたダイレクターの気持ちと、私を推薦してくれた知人の期待に応えたい、何よりこんなチャンスを逃したくない一心で自分を信じ、経験のない英語も頑張ることができた。

何度かの面接の後、無事OKをもらうことができ、2016年3月に今の会社に転職、現在に至っている。

好きな自動車関連のデザインの仕事、在宅勤務、自由な時間の増加、海外との業務、海外出張、収入UPと、以前理想として思い描いていた全てが今、手元にある。

本当にストレスゼロだ。

自分が経済的にも、時間的にもゆとりを持てた今になって初めて、いろいろな過去のネガティブな思いが消えていった気がする。

ただ、今も会社に依存しているリスクはあるし、常に自分自身を向上させないといけないという緊張感もある。この会社に入って1年は慣れるのに必死だったけれど、やっと、業務外に学びたいという気持ちが芽生えてきた。

そこで久しぶりに2017年7月に勝間さんの書籍を検索し、「勝間塾」というコミュニティを知った。勉強会にも参加し、勝間さんに直接お礼を伝えることもでき、2017年は私にとって区切りの年だったのだ。

紆余曲折を重ねながらも、精神的、経済的に自立できたのは、間違いなく前出の本を読み込み、迷った時は羅針盤のように読み返して、極力それに沿った行動を取ろうと努力してきたからだと思う。

勝間さんが「史上最強の人生戦略マニュアル」の帯に書かれていたこと

「仕事においても、家庭においても、自分の意にそぐわない、不都合なことがいろいろ起きていた。そういった問題に対して、自分が正しければ、問題は自然と解決するはずといった誤った思い込みを持っていたことを今でも忘れない。」

「しかし、そんな誤った思い込みをこの本は強烈に砕いてくれた。この本を読んだことで、私も現実に立ち向かうことができ、それから数年間かけて、自分の人生のコントロール権を取り戻すことができたのである」

まさしく、私もそう感じていたのだ。

でも、ものさしにするべき「正しいかどうかではなく、上手くいっているかどうか」ということが解っておらず、上手くいってないことは「自分の責任ではない」と思い込んでいた。

いつまでたっても解決しない問題に長い長い間苦しんで苦しんで、6年かかってやっと自分の人生のコントロール権を取り戻した実感があり、働き方はほぼ生き方にもつながる、ということを身を持って実感している。"

ここまで、8年間を振り返りましたが、自分自身は本当に運もよく、無職の状態からスタートしたシングルマザーとしてはレアケースで、恵まれた環境にたどり着くことができたと思っています。

これから結婚を考える女性に伝えたいのは、”離婚を選択肢としていつでも持っておく”ことの大切さです。

”結婚を維持すること”が目標ではなくて、”自分と家族が幸せかどうか”を人生の決断をする基準にして歩んでいくこと。

また、結婚生活を続けたい、と思う人こそ、常に互いを労わり合い、感謝を伝え合う関係でなければ夫婦は継続できない、と心に留めてほしいし、

別れて暮らした方がお互いの為になるという決断を、必要であれば無理なくできるという選択の自由を、全ての女性に持ってほしいと心から思います。

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