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ROSCon JP 2022で発表!

Meridian計画。
10月19日に国立京都国際会館で行われたROSCon JP 2022にて、Meridianについての発表をしてきました。


国立京都国際会館の外観(ランチタイムはみんなひなたぼっこ)

ものすごく立派な会場です。そして登壇される方もガチ企業各社を代表されるガチエンジニアさんやガチ大学のガチ研究者のみなさんです。そんな中で趣味ベースの自分はロードオブザリングで言えばホビット族みたいなものです。ちょっと気後れする感じもありましたが、ROSConJPは初心者の参加や多様性を重んじているとのことですので、ホビー族の代表としてご採択いただけたのでしょう。ガチのホビー族として10分の発表時間に全力で挑みました。

朝の日差しが気持ちよい
早めに着いてMacの接続チェック
本番に挑むホビット族

そもそもROSConJPとは?

オープンソース系の技術には、PyConやBoostConといったエンジニアのためのカンファレンスを行う文化があるそうで、産業界で大いに使われているROSにも国際大会であるROSConがあるそうです。
ROSConJPはその国内ローカル版に位置します。

本家ROSConは毎年世界各地で行われているようですが、今年は初の日本開催とのことです。ROSConJPもROSConの一部のような形で、同じ会場で行われました。そんな記念すべきイベントに参加できて良かったです。
ROSConは英語だらけですが、ROSConJPは日本語プレゼンOKなので非常に助かります。

Meridianの発表内容

ROSのカンファレンスということで、MeridianのROSとの関係性や役割の違いを話題の中心として発表することにしました。
プレゼン内容は以下に再録してアップしました。
(BGMをつけたら日曜ドラマに出てきそうな架空のベンチャー企業の製品発表会みたいな感じになってしまいましたが、それも含めてお楽しみください。)

Meridianはいろいろな側面があり一言では言い難いものなのですが、なんとかエッセンスを10分にまとめました。

つたえきれなかったことはたくさんあります。Meridianはヒューマノイド開発を共通言語化するための度量衡のようなものを提案していること、開発物を他の人でも再現可能なようにチュートリアルや記録を重視しようとしていること、結果を得られればよいのではなく、開発のプロセスや構造の理解を重視していること、さまざまな関節構造のものを一般化して網羅しようとしていること、シミュレーターと実機の差分データを収集しやすいこと、CGやVRの資産の海とハードウェアの資産の海を結ぶ運河となれる可能性があること、win/mac/ubuntuどれでも対応できることなどなど、、、この辺りは追って実物で示していければと思います。

ホビロボ関与勢からはみっちーさんや滝沢さんのLTもあり、またほりぽんさんの応援もあって楽しく勉強することができました。
本家ROSConのmini pupperのワークショップではでべさんも英語発表をされたそうで、さすがです。(でべさんからはMeridianでも多くのヒントをいただいています)

オープンソース開発と企業の関係

自社でシステムを開発できる企業がオープンソースを使うのって大丈夫なのかな、という漠然とした疑問を持っていましたが、講義の中で、その意味についての明快な説明があり目鱗でした。

オープンソースのシステムを使えば自社のみでは開発しきれない範囲のものをカバーすることができる、というのは大きな利点となりますが、セキュリティの面などでビジネスで使い物になるのかという問題が残ります。
しかし企業がオープンソースの開発コミュニティに参加して基本システム層の開発にまで積極的に関与することで、自社が商用実用する際にも採用できるレベルの性能をオープンソースに持たせることができるそうです。
デファクトスタンダードとなるものに早い段階からメーカーが関与すれば、それだけ技術知見的に優位になりますし、とても合理的だと思いました。

本家ROSConも聴講してみた

20日はROSConを聴講してみました。
講演者も質問者も聴講者も外国人濃度がすごく高くて、日本国内とは思えない空間になっていました。
MoveItの中の人が講演していて、雲の上の予件のようなものだと思っているアプリケーションにも、ちゃんと作っている人がいて、しかも話そうと思えば話しかけられる同じ人間なんだと思うとちょっと不思議な感じがしました。
イベント会場以外の日常で、ビジネスでもないのに話そうとしたらただのストーカーというか変態なので、カンファレンスというのは改めてすごく貴重な会だなと思いました。
優秀な人が集まる場所ですから、リクルーティング合戦みたいなことも行われているのかもしれませんが、そのあたりは空気感がよくわかりませんでした。

MoveItの会社らしい
 ROSCon本家の会場はさすがに広い
しかもメイン会場が2つある

英語はやっぱり聞き取れるようになると便利だなと思う一方、そもそもGAZEBOやMoveItの使い方を知るのが先だなとも思いました。

本体の開発は細かいところが続きます

Meridianの基本構造はできつつあるのですが、それを広く便利に使ってもらったり、いろんな機体で使ってもらいやすいよう、汎用性や利便性を持たせる作業に対応していきます。

KHR-3HVにMeridianを載せてとりあえず競技に出れるレベルの環境を準備する、というところを優先して進めようと思います。

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