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「がんばれ」と言うアドバイスから自由になる


時には必要なことがある。

それは、休むこと、立ち止まること、休憩すること。

人から「がんばろう」「がんばれ」と励まされた。
がんばることは素晴らしいこと、
がんばったら良いことが待っていると教えられた。

しかし、時には「がんばらない」ことも必要だ。

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【継続は力なり!?】

何かを始めたら、途中で投げ出さないで最後までがんばる。
少々辛いことがあっても簡単に諦めない。

継続は力なり。

いつの間にかそんな考え方や行動様式が
自分の中で大きなスペースを占めるようになってきた。

悪いことではない、むしろ褒められることもある。

習い事でも部活動でも仕事でも、
途中で投げ出したくなった時には、
必ず誰かが「途中で投げ出すな」というアドバイスをくれた。

その言葉の力で、踏ん張れたことが幾度もあった。
あの時あきらめなかったから
この成果を得ることができたという経験もした。

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しかし、時には「がんばれ」と言うアドバイスから
自由になった方がいい時がある。

例えば、最近の経験から。

【書けなくなった時】

記録を残したり考えを文章でまとめたりエッセイを書いたりと、
何かと文章を書くことが多い。

少し前から、自分なりのテーマで発信し続けたいと考え
noteへの投稿をスタートさせた。

1年以上が経過した頃から徐々に文章が進まなくなってきた。

正確に言えば、書きたくなくなってきた。

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始めた頃の楽しさは影を潜め、
いつの間にか自分の設定したルールに縛られ始めた。


例えば、○○○○字以上書く、
誰かを想定したメッセージを込めて書く、
○日以内に文章を完成させる等。

継続させるためのルールである。

このルールによって続けることができた。
これからも続けていきたいと思っていた。

しかし、徐々に書きたくなくなってきたのである。
このまま気持ちに背を向けて書き続けるのは無理があると感じた。

今までの行動様式でいくと、
途中で投げ出さずにがんばる自分がいる。
それは誰かが決めたわけではなく、
自分自身がそういう行動をしてきた。

最後まで粘り強くがんばる。
どうしても無理な時は止める。
イエスかノーか、そう思い込んでいたのかもしれない。

しかし、考えてみれば、それ以外の選択がたくさんある。

休むこと、立ち止まること、休憩すること、
がんばらないこと…。

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一旦休憩してみよう。
そして、書きたくなくなってきた理由をゆっくりと考えてみよう。

そう思えたのは、私にとって進歩なのかもしれない。
がんばり続けるのではなく、逃げ出すのでもなく、
第三の選択をする。

一旦文章を書くことをやめた。

書きたくなくなってきた原因をゆっくりと考えたり、
気持ちのおもむくままに興味があることや
面白そうなことをしたり見たりした。

数ヶ月過ぎた頃には書く意欲が徐々に復活してきたような気がした。

私たちの日常生活の中では、
簡単にやめられない状況や立場の時がある。

一定の契約関係にある時なども簡単に止めることができない。
周りに影響を及ぼさない状況の場合は止めやすい。

しかし、状況が整わない時でも一旦止める勇気が必要な時がある。


【友人Yの話】

Yは、長年続けていた仕事に、
今までの経験を生かしながら意欲的に取り組んでいた。

しかし、ある朝職場に足が向かなくなった。

それでも休むわけにはいかず無理して出勤を続けた。
そのうち、夜眠れなくなり食欲がなくなり仕事上のミスが増えてきた。

Yは、自分なりに原因を探った。
上司と自分の間で考え方ややり方が合わず、
自分が妥協せざるを得ない状況が
続いていたことが原因ではないか
と考えた。

もう一つ、初めての仕事を任せられたことで
上手くできるかどうかと不安感が強くなっていた。

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異変を感じた周りの人の勧めもあり病院を受診すると、
精神的に疲れているので休息が必要であると言われた。

仕事は大好きで、やりたいこともたくさんあった。
今休んでしまうと職場から取り残されそうな気がした。
がんばったら、このまま仕事を続けられる気がした。

これぐらいで休むなんて我慢が足りないとも思った。

【がんばり続けている時】

目標に向かって夢中で取り組んでいる時、
他の人の言うことが耳に入らなかったり
周り様子が目に入らないことがある。

調子よく進んでいる時は余裕があり、
結構周りを見渡しながら前に進んでいる。

しかし、一旦歯車がかみ合わずうまくいかなくなった時、
焦って周りが見えなくなることがある。

そんな時は、止めることができない。
ゆっくりと考える余裕がない。

焦れば焦るほど周りや自分の置かれている状況が見えなくなり、
冷静に考えられずそのまま前へ突き進もうとしてしまいがちである。

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【友人Yの場合…】

Yは、医師の診断と周りの人からの強いアドバイスを受けて、
しばらく職場から離れることにした。

自分の頭の中からは、もう少しがんばれるとか、
強い心でがんばってみよう、
などと言うささやきが聞こえてきたが休職することにした。

休職して7カ月過ぎたYと出会った時、
元気を取り戻し職場に復帰するつもりであると語ってくれた。

日本人は真面目で我慢強いと言われている。
実際に自分や自分の周りの人を見ていてそう思う。

プレッシャーや困難の真っ只中にいる時は、
余裕がなく自分の置かれている状況が見えにくい。

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そういう時は、とにかく前に進もうとがんばってしまう。
一旦立ち止まったり休憩したり休んだりすることを忘れがちになる。

私たちは幼い頃からがんばれと言われてきた。
がんばったらいいことが待っていると思い込んできた。

しかし、がんばらないことも大切である。
がんばらなくてもいいことが待っている。


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【がんばれない時はがんばらない】

誰かのためや誰かからの評価のためにがんばるのはやめる。
人からの評価を気にしないようにする。

自分で自分の状況を見つめる習慣をつける。
疲れた時や悩んだ時や迷った時は、
立ち止まったり、休憩したりしてもいい。

がんばれない時はがんばらなくてもいい。

そういう経験の積み重ねで、がんばる時なのか
がんばらない方がいい時なのかがわかるようになっていくと思う。


がむしゃらな時があってもいい。
しかし、時には休む、立ち止まる、休憩する。

これはとても大事なことなのである。

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