見出し画像

#12 新卒で社内ニートになった✩

それなりに苦しみながら就活を終え、それなりにやる気をもって入社した会社で1カ月半で社内ニートになりました!!!
前記事では「脱歯車組子!!」と息巻いていたのに、歯車にすらなれていなかったのだから恥ずかしい。

1カ月半の新入社員研修を終え、配属された先で私を待ち構えていた教育係はおデブの文句たれブーちゃん。

初手から「今やることなくて申し訳ないんやけど、、、」と前段のもと、1日中続くブーちゃんのおしゃべりの合間に申し訳程度の仕事を教えてもらう日々。

仕事がないのは半分は仕方のない理由であったが、もう半分はそもそも仕事がないのに人手を増やせと主張したブーちゃんのせいでもある。(自分が仕事量を減らしたかったからのようだが、そもそもブーちゃんも暇している。)

最初の2週間くらいこそ、「新入社員である私の負担を考えて仕事量を調節してくれているのだ!」と信じ、少しでも早く仕事を任せてもらうべく一生懸命仕事を覚えた。

が、本当にただ仕事量が少ないチームだなけだと気づくのには、配属から1カ月も必要なかった。

そこからの日々は私にとって地獄であった。

毎日、ただ早く17時になってくれと願いながら8時間席に座って時計を眺めた。

「自分は大切な23歳という人生の時間のほとんどを費やして、いったいここで何をして何を身につけ、何の役に立っているのか。」と自問しながら、あまりの眠気にデスクで白目をむいた。

朝工場へとはいってゆくバスの中から大きく頑丈な門を見上げ、私を17時まで軟禁する分厚い壁を恨んだ。1時間ごとにトイレに籠城し、少しでも時間をつぶそうとスマホをいじった。

いつもならスマホを触っているだけで平気で1時間くらい経つのに、トイレの中で見るスマホは面白いほどつまらなかった。

「仕事 暇」で検索をかけた回数は計り知れないし、「仕事暇すぎて死にそう」という旨の全国の社内ニートのみなさんのツイートには本当に心を支えられた。(ありがとう)

上司にはことあるごとに「暇だ!!!!」と主張したし、その度に如何に人材というリソースを無駄にしているかを説明したが、上司は私がこれまで出会った中で最も人の話の中核を汲み取らない人物であり、人の話を自分の苦労話にすりかえるのが最もうまかった。

ばかばかしくなった私は退職を決めた。

もともと行きたかった留学に行くことを決め、水面下で1年かけて着々と準備を進めた。キャリアスクールで転職に向けた勉強も始めた。
(こうなると、必ず定時ダッシュできる社内ニートのポジションはありがたいものとなった。)

やっと準備が整った頃、退職の旨を伝えるのに良きタイミングになったので上司に「退職します」と伝えたところ、彼は「エーーーッ!?」と2回叫んだ。

私は彼が驚いていることに驚いたし、部下がこんなに暇し続けていることに彼が本当に何の問題も感じていなかったことに驚いた。

まあ確かに、2年にわたって何度も「暇だ、なんとかしてくれ」と言い続けた結果、上司は「最近どう?やっぱり暇?」と聞いてくるようになっていたので、ただ文句を垂れている私をなだめるくらいにしか思っていなかったんだろうな~と、今になって感じる。

なにはともあれ、私は来年には社内ニートを脱することができそうだし、入社時には想像もしていなかったキャリアを目指して、カナダに渡航する。

今私は、人生で初めて自分の人生の舵を握っている気分なのだから、この空白に思える2年間の社内ニート生活さえ私の人生には必要なピースだったのかもしれない。。。。と思いたい。

全国の社内ニートの皆さんが報わることを願っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?