ドラフト

ドラフトという言葉を聞くのは、プロ野球位だ。

今年も大々的に地上波テレビ放送されていた。
それほど注目の行事らしく、野球が日本で如何に人気のスポーツかということを垣間見る。

甲子園を始め、野球はどこか他のスポーツと趣向が違う気がする。

この表現が正しいか分からないけれど、スポーツよりも興行という色が強い。

エンターテインメント。

人々を魅せるものだ。

ドラフトなんてそうだろう。
くじ引きで選ばれる人の人生の一部に一喜一憂する。

指名漏れだと揶揄する。

企画だろうが、ドラフトに点数までつける評論家もいる。

これだけ注目を浴びた人にも、訪れる時は訪れる。
シーズンオフの戦力外通告。

本人の合意の元だが、人生の乱高下を家族諸共映す。

どうもこれは最早、プロ野球選手という肩書を利用された芸能活動だと思ってしまう。

スタジアムの雰囲気も独特だ。

ビール片手に試合を見る。
勝っても負けても、好きなチームの試合は第一線で続いていく。フィールドにいる選手が違うだけ。

よく観客と共に闘うという言葉を聞くが、プロ野球に限ってはそういう雰囲気ではない気がする。

なぜなら1位になろうが最下位になろうが、次のシーズンは等しくやってくる。OBを監督に備え。

とても不思議な世界なのだ。

他者が入る隙間がない。たった12チームの独壇場。
今日ダメでも明日がすぐ来る。

くじ引きで配属先を決められ、人事異動もほぼない。転職も勤続何年かしないとできない。

代わり映えのしない舞台。
スポーツの醍醐味であるハラハラドキドキした瞬間が薄められてしまった舞台。

やはりこれは興行だ。

そんな気がするのだ。





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