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【バッテリーセパレーター01】鳴くヨットを鎮まらせて、新しい部品に変える(予定)

「ヨットから何か変な音がしてますけど?」

そんな報を受け、無線入れっぱなし?それともラジオ入れっぱなし??と、頭の上に何個かクエスチョンマークを浮かべながらヨットに出向くと…

もうね、ヨットに上がるまでもなく、そして大袈裟な話では無くって、リアルに2〜30m離れた場所からでも

バリバリバリバリ!ジジジジジジ!


と、断続的に音が聞こえます。
これは… なんて近所迷惑な…
なんて言うの?死にかけのセミが巨大化してデッキにいるような感じ?

原因は当然蟬なんかじゃなくって電気系統よね?と考えながら、ウォッシュボード差し板を外してキャビンに入るより先にコクピットロッカーを開けてバッテリー周りを確認すると…

ロッカーの奥の奥、キャビンロッカーとの間の隔壁に取り付けられているバッテリーセパレーターがこんな感じで荒ぶっておりました。
カラータイマーまで点滅してるじゃないですかー(この機械の上の部分ね)。

このバッテリーセパレーター
オルタネーターやソーラーパネルから充電される電気をメインバッテリーとアグジュアリーサブバッテリーに振り分け、電圧が低下した場合はスターターモーターを動かすメインバッテリーを切り離して保護してくれる有難い機械。

壊れたセパレーターは、このヨットが艤装されてから10数年の間休みなく動いてたわけで、ま、寿命なんでしょう。
アーメン。 R.I.P. 南無阿弥陀。

とりあえず煩くて近所迷惑だし、放置すると何がどうなるかわからず危ない気がしますから(←短絡ショートとか発火とかね)ソーラーパネルの配線を抜き、バッテリーとの接続も切りました。

この音は多分バイメタルのスイッチ的な?ヒューズ的な?何かがあって、それがもうおかしくなってるんでしょうねぇ。
替わりを買うしかないか…

キャビンの中でモデルを調べると、この製品はスウェーデンのTystor社と言う、読み方すらわからないメーカーのSEPTOR1275と言うやつっぽい。
タイスターって読むのかね??
どちらにせよこれはディスコン製造中止になっていて、後継モデルが売っているようです。
しかしメーカーのサイトでは直販はしてないし、代理店を探すとドイツにあるVolvo Penta Europeとかの、絶対に直販やってない感じのとこだけ。
勿論日本の代理店なんか望むべくも無く。
いつも使っている米、英、仏、独、蘭、ポーランドの色々な国の通販サイトを探しても載ってない。
同じモデルだったらポン付けでいけたし、実績があるから安心だったのに…

仕方がないので、国内で売ってる似た感じのやつを注文しましたわ。
併せてバイメタルヒューズ(50A)やら端子台やらKIVケーブル電線5.5sqの太いやつなんか普段手元に持ってない)やらギボシ(M5の丸型が欲しかった)やらの資材類も注文。

そして翌日、

物流に感謝

各所から各部品が届きました。

バッテリーセパレーター 12V 300Ah
KIVケーブル 5.5sq 1m (黒い方はいらないけどセットの方が安かった)
2極の端子台
ギボシセット(欲しかったのはM5のやつだけなんですけどね…)
バイメタルヒューズ 50A × 2個

これで3万円弱かぁ…

翌日に全部揃うなんて…
通販の各社と素晴らしい物流網・システムを築いた宅配屋さんに感謝。

早速…

KIVケーブルが太くて取り回しが悪いから、
意外と場所取るな…

配置を決めて…

太いのは扱い難いですね、切るのもギボシを付けるのも

KIVケーブルをガチガチ切ってハーネスを作って…

シリコンチューブよりブチルゴムを使いたい派

適当な板に機器を取り付けて、ハーネスを結線して完成!
こう言う感じのを組むと、毎回

テム・レイは元技術士官(大尉)でミノフスキー博士の薫陶を受けてます
技術者ながら組織内での予算獲得術とかの政治的な動きも優れてる
奥さんとは冷え切ってますが、意外と息子思い

テム・レイのこのシーン思い出すよね?(私限定)。

ま、それはいいか。

この板をロッカー内の壁に取り付けますので…

いつもスケープゴートになるクリアフォルダ

壁に取り付ける穴を開けるためのテンプレートをクリアフォルダから切り出して準備します。
これを壁に貼って、穴を開ける予定。

場所がロッカーの奥底故に、穴を開けて鬼目ナットを挿入する作業を想像するだけで気が滅入りますが、さらにこのユニットセパレーターとかをボルトで壁に留めるのは困難を極めそうなので、せめてローレットボルトで工具を使わずに手でクルクルと回して留めるようにします。

こんな感じ。
ローレットボルトが長めなのは、ロッカーの手の届き難い奥底への取り付けに絶対苦労するから。

さて、ここまで出来たところでマリーナに行くと…

と言う感じで先週末のテスト航行の話につながってるんですよ。
ええ、そう言うわけで、バッテリーセパレーターの取り付けは未実施です。

次回は渋々ですが、取り付けをする予定。
渋々と言うのは、すごく気乗りのしない作業だから。
コクピットロッカーの奥に取り付けるので、穴を開けてセルフタッピングインサートを挿入し、そこに今回のユニットを取り付ける。
両手が届いて目視できる場所なら20分くらいで出来る作業、しかし今回のこれは半日はかかるはず。
うーん…

天気が良かったらヨット出しちゃう自信があるなぁ。

バッテリーセパレーター02へ続く