【ラダーのラニヤード】吾輩はロープである。 名前はまだ無い。 どこで切れたかとんと見当がつかぬ(マリーナの手前だけど)。
ウチのヨット、Haber660 Sloopは… と言うかHaber Yacht Service社のヨットは全てリフティングラダーになっています。
↑こう言う、ラダーブレードが(形式はどうあれ)上がるタイプね。
私のいるマリーナなんかでは帰港するにはスロープから沈めた自分の船台にボートを載せる必要があるわけで…
こんな感じで毎回海底スレスレを、特に大潮の干潮時なんかは本当にギリギリの所を通る必要があり、ウチのヨットのようなリフティングラダーはありがたい限りです。
で、先日のシャフト周りの修理後のテストで海に出した際の話なんですが、これを書くのをすっかり失念しておりました。
マリーナに入る30mくらい手前で突如として切れたんですよ、ヤツが。
ヤツ?
その前にリフティングラダーについて書きます。
青い方がラダーブレードを持ち上げる「ホイスト ラニヤード」で、赤い方がラダーを下に落とす(或いは前に引っ張る)ための、私が名前の知らない「なんちゃらラニヤード(仮)」です(調べるつもりもない)。
このなんちゃらラニヤードが件の“ヤツ”です。
リフティングラダーであってもラダーの構造なんかによってはこのなんちゃらラニヤードは必要無いわけで、実際にセーリングディンギーなんかではついてません。
ウチのヨットの場合は当然地上にある時はホイストラニヤードのロックを外せば重力でラダーが落ちるわけですが。いやむしろ誤ってホイストラニヤードを緩めてしまおう物ならラダーブレードがガツン!と落ちて大変な事になります。 しかし海に浮かんでいる状態では浮力が働き、0kg保持にこそなってませんがノロノロとしか落ちませんし、ましてや船が少しでも進んでいればラダーブレードの前から否応無く押してくる海水がブレードを水面近くまで持ち上げます。
なので、ブレードが浮上するのを避けるために
こんな風に(オートリリース)クラムクリートでラニヤードをロックしておかないといけません。
で、ですよ!つまりこれが切れると、ヨットが進んでいる時はラダーブレードが水面近くまで上がってきてしまい。出来ないわけではありませんがひじょーーーーーにティラーが重くなる上、それはもうティラーやピポットへの負担はかなりのものになる事は想像に難くありません。
実際にあの強固なダイニーマが切れたわけでは無くて、
こんな感じで表面の被覆の繊維が切れてクラムクリートがラニヤードを噛んで保持できなくなったわけなんですが…
確かにダイニーマはUVに弱いですから他の素材でカバーしてやらないといけませんが、クリートのロックについては表面のカバーに大きな負担があるのは明白です。今後このラニヤードに見合った素材の物を探さないといけません。
とりあえず今日は…
キャビンロッカーの中に転がっていた地味なブルーグリーンとホワイトのストライプのロープを暫定的につけました。
本当は一回り太い6mmとかにして安心したいところではありますが、残念ながらラダーユニットやラダーヘッド内の取り回しでガイドがありまして4.5mmのロープしか通らない感じなので、サイズそのままです。
しかし、一体なぜ急に切れたのか? 被覆の繊維に傷があったのかな?この謎を解くまではセイリング中は枕を高くして眠れません。 セイリング中は寝ませんが。
そう言えば昨年の秋に買ったコクピットデッキに貼るハンモック、今これを書いていて思い出しました。今年は使わないと…