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【エンジン不調01】格付けが落ちたエンジン

日本全国、津々浦々大型連休ゴールデンウィークですな。
当然私も… と言いたいところではありましたが、会社は休みでも、なぜか日々届く連絡やメールで、どうも丸一日休みと言う日が無いようでして…

そんな中でも、半日でもいいから海と戯れようなんて思い、マリーナに来ました。

いい海だ

良い天気、雲も積雪夏の雲で素晴らしい。

オーナーズシートと呼んでいる板(一応純正なのよ!)を取り付けたり、ブームを固定する治具を外したり、GPSロガーを定位置にアライン(INSじゃ無いからアラインじゃないか)したり、固縛していた各所のロープを解いて、オートパイロットもセット。
ジャックラインを張って、デッキ用とコクピット用のテザーも装着し、もう完全に出航準備完了ですわ。

↑こんな写真なんかも撮る余裕を見せつつ、スロープから海に下ろす前に、前回は出航の直後、調子の良かったエンジンが突如停止すると言うインシデントがありましたので、暖気運転も兼ねてエンジンを20分くらい回してみようか… と思い立ちました。

で、ホースを取水口へセットしまして、気分良くエンジンスタート。
久保田利伸さんの、あの曲でもBGMにしようかと言う勢いで、我が2YM15エンジンも回っていたわけですが、その6分後…

プスン…   ピーーー

止まりました。
え?え?

とりあえず、今日の出航はキャンセルの旨伝え、エンジンの再始動を…

キュルルル…

全くかかりませんわ(スロットル開とか、色々な方法で何回もトライした)。

機関室の蓋を外して、エンジンを眺めます。
うーん… ディーゼルですからねぇ、排気してて圧縮があって、燃料が送られて、クランクすれば否が応でも回るのに…と考えると

排気→問題無し
圧縮→クランクした感じでは問題無いだろ(これに問題があったら大事件だし除外)
ちゃんとクランクしてる?→グルグルですわ

自分の脳内切り分け表より

とすると、燃料方面しか無いですよね…
変化球で、ストップソレノイドがおかしいと言う可能性も無きにしも非ずなのですが、クランキングしながらエンジンストップスイッチを何度か押すと、カチカチとソレノイドが動いている音はするし、まぁ大丈夫よね?

と言うわけで、もう燃料系しか見ない!
まず油水分離器を見てもきれい。
そこから辿って、燃料フィルターまでは問題無い感じ。
燃料フィルターの上のエアブリードボルトを緩め、燃料フィードポンプのレバーをシュコシュコ押しますが、出てくるのは綺麗な燃料のみ、ここまでエアー噛みは無いですね。

うむむ、ガバナー、燃料パイプ(高圧パイプ)、インジェクションノズル間?

とりあえず燃料パイプを外してみると…

むむ?

泡立っているので慌てました(言ってみたかっただけ)。

いや泡よね、これ。

もう一回、燃料フィルターまで戻って、燃料フィルターケースを開けて、フィルターも確認。 →1月に交換したばかりだし、綺麗。
ケース内の燃料も綺麗。
もう一回組み直して、エア抜き。→問題なし

んーーーーーーーー悩…

とりあえず、頭をリセットするのに一休み、

醤油漬風の風ってなんだ?漬けてないのか?

今頃は潮風にあたり、マストトップの風見を眺めながら食しているはずの卵黄おにぎりをキャビンで食べ、そして意を決して…

燃料ポンプからノズルの手前まで、約2時間半かけてバラして、各パーツを掃除してやって、再度組み直しまして(油まみれだったので、写真無し)。

インジェクションポンプ、元に戻すのがキツかった…

そして、エンジンをかけると、ちゃんとかかる…

んーー?

10分ほど回して、次に50分程休ませて、再始動。
問題無くかかり、その後25分間、アイドルから3,600回転(2YMの最大出力回転数)まで、色々な回転数で運転。
その後、数回止めては始動をしてみるも、特に問題は出ず。
もう一回、燃料パイプを外してみると…

今度は泡立っていないディーゼル燃料です。
再度始動させると、やはり問題無くかかる。
もう止まらない再現できないし、エンジンもオイルもクーラントも暖かくなっちゃったし、燃料も流れて来たままのフレッシュな状態なので、これ以上の再現は難しかろうと思い、本日は一旦終了。
続きは明日、冷たい状態コールドスタートで再現してみます。

■災難(故障)続き

帰路に高速高速で、いきなりアクティブクルーズコントロールが解除になるハプニングが! インパネを見ますと…(って言うか、警告音も鳴ってた)

ウチの車はハンドルより上にインパネがあるんで、ハンドルが写りません。

突如として「アクティブクルーズコントロール故障」の表示が!!
いやいや、今朝ヨットが壊れたばかりじゃん!なんでお前まで!

ブルータス自動車よ、お前もか。

アクティブクルーズコントロール無いと、めちゃくちゃ不便ですな。
こんな機能、無い時はそれで十分だったはずなのに。
ま、車は休み明けに車屋さんに任せますわ…

■翌日

また(アクティブクルーズコントロールが壊れたまま)マリーナに来ましたよ。
冷たい、放置された状態からのエンジン始動・試運転です。

さて、ホースを引っ張って来て、取水口に…

あと1.5m…

きー!
ギリギリのところで、ホースが届きませんわ。

最初から躓きましたが、ヨットを2m程前に出しまして、ホースを取水口に。

今日はフォークリフトがお隣にありまして、冷却排水がかかってビチャビチャにして怒られる姿が浮かびましたので…

ブルーシートをかけてやって…
って、今家に帰ってから思いましたが、普通にフォークリフトを動かせばよかったんだな…

では、始動しますよー。

結局、エンジンはコールドスタートでも一発始動。
どんな回転数でも問題無し。
一旦止めては再始動と言うのも何度か繰り返し、合計約2時間色々試しましたが、停止どころか変な息継ぎ等も現れず…

んーー、1月に工場でエンジンを降ろしてオーバーホールしてもらい、信頼度AかBaaくらいのイメージでしたが、BかCaaくらいに落ちた感じ?(注:エンジンは投資ではありません)

原因はわからないですが、組み直したら直っちゃった… では本来済まない話ではありますが、ここはもう私の限界(そもそもエンジン屋じゃないし)。
もう一回工場まで回航し、出るかどうかもわからない症状を訴え、コストをかけて燃料系回りを中心にオーバーホールする?
エンジンを降ろすコスト、そして工場の作業そのものの信頼性を考えると、積極的にやる気にはなりません。

インシデントがあれば、確実に確実に将来そこからアクシデントが発生する。
ハインリッヒの法則ですな…

それを知っていてもなお、残念ながら今回のトラブルは黙殺すると決めました。
今後、私のヨットが曳航されたり、座礁したりしたら、
「ほうれ、見たことか」
と嘲笑されるしかないですし、それを甘んじて受けましょう。

組み直した時にエアー漏れが直ったり、パイプ内のゴミやスラグが取れたとしか思い込むしかありません。

この後、テストで海に出ようかなーと思ったんですが、

60cmくらい無いと、ラダーが怖いですよねー、ウチの場合。

今出すと、夕方まで上げられそうも無いのでダメでした…
明日は朝から雨予報だし、テストは来週かな。

出そうが出すまいが、非常に後味の悪い感じで終わりますわ…

そう言えばここ最近は、マリーナに行くたびに風や天気が悪く、結局4月は一回も海に出せないまま5月を迎える事に。
今月は、4月の分も挽回しないといけません。

追記:
今週末の天気を見ると…

梅雨かよ…

早速ダメそう…