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57歳。うーん、快適ひとり暮らし。

離婚して、ムスメとふたり暮らしになり、ムスメが大学に進んで、ひとり暮らしになってほぼ一年になる。

なんか。結婚生活何年だったっけ、離婚成立したのいつだったっけ、とまるで覚えている必要がなくなったみたいに、そっち方面のことを忘れていく。

ひとり暮らしは快適である。

思えば、私のひとり暮らしは大学に進学した時から始まった。寮には入らず、郊外にあるキャンパスの近くに女学生専用のアパートを借りた。一応、男は立ち入り禁止だったが、もちろん私の BF はこっそり遊びにきた。

入学当初は外食が楽しくてあちこち出歩いたが、母の手料理でしっかり育った私はそのうち外食に飽きて、母に料理本を送ってもらい料理を始めた。寮にいる友達をよく呼んで食べさせたし、同じように近くにひとり暮らしする友達が来たり向こうに行ったりと、楽しかった。

私の両親は子供が海外に出ることを決めた時に「お墓はどうするの」みたいなわけのわからないことを言い出したり、彼ら自身の老後を不安に思って、子供がやりたいと決めたことを阻止しようとするような親ではなかったし、基本的に私と両親の関係は良好だったと思う。私が独立してからの私と母とのゴタゴタ類はどこの母娘にもあるようなことだと思っているし、「アンタみたいな女性が家庭に入っちゃってもったいない」と思われているのはわかっていたが、その一方で、母が呆れるくらい何でもちゃっちゃとやってしまう私を見て、口をだしては私に怒られて嫌がられるの繰り返しだった。

海外にでたことで物理的な距離が母娘間に生じて、よかったのだ。

私にとってひとり暮らしというのは、生活のすべてを自分でコントロールすることにほかならない。責任があるとか大変だとかめんどくさいじゃなくて、自分の思い通りに管理できることが快適でたまらない。自由。もちろん、予定外予想外な困ることも生じるが、それをチャレンジとして、こなしていくことは自分でコントロールすることである。

夫がいるばかりに彼に「相談」して決めなきゃいけなかったその必要がなくなった、と言わんばかりな今の私の自由謳歌は、ちょっと度が外れているかもしれない。ちゃんと調べて考えてさらに調べて、私の「筋」を通してなんでも決められて、どんな結果になっても私に責任がある。それでいい。

子供に関しては、まだ Ex.とやりとりする必要があって、それが大人になりつつある「子育て」方針となると、ヤツはあまりにわかってなくて、私はキレる。私の目にはあまりにも明確なこと、どういう大人になってほしいから、どう子供と接するか(「指導」するか)ということがまるでわかってない彼とのやりとりは、まるで宇宙人を相手にしているような気がする。

Control Freak  という言葉がある。「管理狂」といったところだろうか。他人にまかせておけず、自分で仕切らざるにはいられない人のことだが、私は基本ソレである。大人数で鍋やるなら、私が鍋奉行じゃないとヤダ、とまでは言わないが、無責任な他人、頼りにならない他人に振り回されることが我慢ならない。

年取ってきて、振り回されそうな人とは距離をおくようになった。付き合わなきゃいけない場合もあるから、そういうときは万が一の準備をしておく。いわゆる "Plan B" である。

賢い人がいい。
教養に裏打ちされたユーモアがある人がいい。
興味の対象が広い人がいい。
誠実な人がいい。
約束を守る人がいい。
筋の通った人がいい。
正しい人がいい。
食べることに興味のある人がいい。
相手の気持ちを思いやれる人がいい。
想像力がある人がいい。

男でも女でも。

某氏。私には彼しかいない。彼にも私しかいないはずだったのに。
25年前と同じ「不安定さ」を彼に感じた。
大事にしてくれる友達が多い私には、彼の言葉とは裏腹の「あてにできない」感は致命的だった。「再会」のタイミングが悪かったとも言えるかもしれないけれど、彼のような生き方をしていたら、二人の関係に完全コミットできるわけがない。

彼と、一世一代の恋愛をしたかった。
きちんと終わってない恋を整理しただけだったのかもしれない。

あれだけ立派に育った子供二人を世の中に送り出せたことが、この世を私が私として私らしく生きたという証拠のひとつ、なのだろう。来世ではまた弟と会いたいなぁと思うし、きっと会える。

なんてことを考えるのは、まだちょっと早い。

5年後には私の運転免許を取り上げると抜かしたムスメが送ってきた画像。
よくもまぁ。笑。私はあと10年は死ねないらしい。後追いするんだって。

アメリカって国、これからどうなるよ、ってな時代に生きている。日本だって、どうなることか。外からみたら大したことをしてないように見える私の毎日は、朝ベッドのなかでぐずぐずしている贅沢な時間も含めて、フル回転で充実している。

今日の予定は。
起きてすぐに15分程度のHIIT。
BBC Podcastを聴きながら、サラダとヨーグルトと卵の朝食。
コーヒーを飲みながらメールに目を通す。日本の夜更かし連中とやりとり。
Note を読んだり書いたり。各種支払い。
資産ポートフォリオ。お金を動かす必要はあるかどうか。
音楽。洗濯は週に二度。買い物は週に一度。
さて。断捨離。捨てられるものはないかな。
ムスコから友達からテキストが入る。ムスメに手紙を書く。
午後の運動は有酸素運動と腹筋を中心に30分ほど。
シャワー。グレイヘアの手入れ。
おやつの時間。
夕食は何にしようか。今日はアレを作ってみよう。
日本の早起き連中が起き出す。
夕食後は、読書。ムスメから電話。
明日は何か予定あったっけ。

外出すると、必ずなにかオモシロイことに出くわす。
旅行すると、いろんなことに気づく。

子供たちが次に帰ってくるのはいつだっけ。
私が会いにいくか。

57歳になる私の毎日は充実している。


ただただ好きで書いています。書いてお金をもらうようになったら、純粋に好きで書くのとは違ってくるのでしょうか。