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【4コマ漫画】100年前に北海道に移住してきた祖母💗お経の時間

50年前、祖母のこと。

父方の本家の祖母は 壁いっぱいあるような 大きな仏壇を持っていて
いつも仏壇の前でお経を読んでいた。

ある時、父は何を思ったのか、私と姉に祖母のところへお経を習いに行って来いと。

私たちは 興味はなかったが、父の言うことには逆らえず、
しぶしぶ 祖母のところへ通い始めた。

もともと興味がないのだから、話を聞くのは退屈だし、 
なんといっても足がしびれる。
その苦痛に耐えながら、適当に時間をつぶしていた。

一時間くらい 読経し、説明を聞き、
終わった時には ”やっと、終わったー” と心の中で。

多分 そんな私たちに気持ちは 祖母もお見通しだったに違いない。
お経の後には、いつも小遣い銭をくれた。

今でも覚えている般若心経

おかげで いくつかのお経は 暗唱できるまでになった。
私は 小学4年生で 最も物覚えがいい時期だった。
般若心経は、今でも口から すらすらと出てくる。

般若心経を暗唱できることが、自分にとって 
特に役に立ったとも思わないけれど、

祖母と姉と 3人で 座敷の大きな仏壇の前で 過ごした時間は 
貴重な思い出。

祖母は 子供が多く、当然孫も多い。
私は20人くらいいる孫の一人にしか過ぎない。

たぶん、祖母にとっても、このお経の時間は 私たちだけに目を向ける唯一の時間だったかもしれない。

祖母は ちょうど100年前に 岩手県から前夫と北海道に渡ってきた。

どんな苦労があったのか、
どんな思いで北海道に来たのか、
とても興味があるが、今となっては 本人も他界し、それを知る人もいなくなってしまった。

読んでくれて ありがとう💗

ニュージーランドの自宅から東の空


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