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★月ノ美兎ちゃんのなりきりチャット★に見るインターネットコミュニティの儚き一生

2022年2月18日22時に「★初心者歓迎★月ノ美兎ちゃんのなりきりチャット★」という配信が行われました。この配信では、月ノ美兎さんを初めとしたにじさんじライバー(一人例外あり)たちがにじさんじライバーのなりきりチャットでコミュニケーションを行う様子を覗き見ることができました。
この記事では、なりきりチャット配信において描写されたインターネットコミュニティの盛衰について記したいと思います。なお、本人となりきりチャット内での登場人物を区別するため、なりきりチャット内の登場人物には「」を付けて記すこととします。

コミュニティ初期:

このチャットが開設された当初は善良な参加者が多く、皆楽しそうになりきりチャットを楽しんでいました。
荒れる要素としては
・キャラ宣言を行わずなりきりを開始する「樋口楓」
・にじさんじライバーではないなりきりをしようとする「名取さな」
がありましたが、管理人もそれらに対し怒るのではなくコミュニティのルールを提示し、提示された側もそれに従うという円滑なコミュニケーションが取られています。なお、後ほど火種となる「黛灰」も初期からの登場人物となっています。

コミュニティ中期:管理人の人格の表現、コミュニティ内部のいざこざ


コミュニティ中期には管理人の人柄が明らかになっていきます。コミュニティ初期にはあくまで提示されたルールに反した人のみが注意をされていましたが、人が増えるにつれ当初のルールのみではカバーしきれなくなります。「文野環」が暴言とも取れるような発言を行い注意を受け、「切り抜きの話はやめて」「えーぺっくすやってないです。分からない話はやめましょう」といった注意がなされ、面倒臭い管理人だとコメントした「樋口楓」がコメントアウトされてしまいます。チャットの治安を守るためとは言え、管理が定められたルールの範囲外まで及び、少々行き過ぎなのでは?といった雰囲気が見て取れます。

コミュニティ終期:外部晒し

コミュニティの終わりは突然訪れました。ある日突如意味のないメッセージを連投する荒らし「剣持刀也」が登場します。荒らしに対し反応するチャットの住民に対し「荒らしに反応するのも荒らし」としてスルーを呼びかけるも、「黛灰」からそれも反応してるのと同じだと反論を受け口論に発展します。そして「黛灰」から告げられる、このチャットが外部に晒されているという事実。「管理人」が踏んだurlの先ではなりきりチャットが配信の映像に乗せられており、そこから「伏見ガク」が更に荒らしとして登場します。我慢の限界を超えた「管理人」は「黛灰」を晒した犯人だと決めつけますが、その彼が別に提示したブラクラを踏んだことによりPCが壊れ、この配信は終わりを告げることとなります。

終わりに


この配信での「管理人」の行動は中高生の自分を見ているようでした。他人と好きなキャラクターになりきって話したいという思い。自分が管理している掲示板で気に食わない話をされたくないという欲求。荒らしや内紛に対して冷静な対処より自己の感情を優先してしまう未熟さ。中期から終期の「管理人」の行動には褒められない点もありますが、それでも彼女のなりきりチャットを楽しみたいという本物であり、それでこそこれだけの人数のコミュニティを形成できたのでしょう。そういった思いが伝わってくるだけに、コミュニティの崩壊を眺めているのは背中がむず痒くもあり、ほろ苦い読後感を与えてくれるのでした。フリーチャットとして開設したなりきりチャットの閉鎖に際しこのような素晴らしい配信をしてくれた月ノ美兎委員長に敬意を表しながら、この記事を終えたいと思います。お読みいただきありがとうございました。




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