ことば(語彙)の増やしかた

幼児さんや幼いお子さんをお持ちのかたは、やれ、言葉をあまり知らないと心配になったり、図鑑を端から覚える子を羨ましく感じたりすることがあります。ついつい、気になってしまうことばの問題。

語彙は多ければそれでいいのでしょうか。

その言葉のもつ意味を知って、普段の会話や書き物のなかで使えないと意味がありません。クイズとしりとりに強いだけの人ってだけになっちゃう。​

なので、わたしは

使えることばの数をことば(語彙)の数と考えています。

では、その使える言葉を増やすにはどうしたらいいでしょうか。

それはやっぱり直接体験することに勝るものはありません。とくに、小学校低学年までの子供は、自分の体験したことがすべてです。友達が経験した話を聞いて、自分もやってみたいとはなりますが、その話を聞いて自分も体験したように知識を獲得することはないのです。

なかなか働いていると難しいですが、できるだけ、何か体験ができる休日の過ごし方を考えています。そんなわがやの最近のエピソードから、意味のある語彙形成の姿をシェアしたいと思います。

先日、音大の文化祭に遊びに行き、楽器の体験をして来ました。フルートやユーフォニアム、トランペットやクラリネット、サックスなど、本物の楽器に触れ、吹いて、運指もいくつか教えてもらって、音の響きの違いや、吹くときの息のしんどさ、むずかしさ、指を押したときの感じ、楽器の重さ、などなどをからだ全体で感じたことでしょう。

それから数日、保育園で近所の音楽高校の幼児向け演奏会に招待され、いってきました。そこで、聞いた音について、

「フルートがいた。知らない曲だったけど、きれいな音だった、感動しちゃった。泣いた。」

「バイオリンはピアノといっしょにやった。きれいな音だったし、ママに聞かせたいくらいだった。」という感想が出てきました。

自分がなかなかいいおとが出なかった(笑)あの楽器!(バイオリンも、過去にチャレンジしてるので、認識しているのです)という認識がその日の高校生の演奏と重なったんですよね。

図鑑で知ってるだけでは、フルートやバイオリンという言葉と感想が繋がったとしても、その気持ちははるかにちがうものです。

こんな深い気持ちの表現ができる、豊かな日々の学びをめざした子育てが間違ってなかった。と思った瞬間でした。


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