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TRPGで萎えた思い出


一時期、TRPGテーブルトークロールプレイングゲームにハマってオンラインセッションのコミュニティに属していた。ハマったと言ってもほんの一瞬で、毎回ストーリーが進む途中で飽きてしまい、その後は惰性で参加ーってのを続けていたら、いつの間にか一切の興味も無くなっていた。

いやーキャラシ作るのとロールプレイは好きなんだけどね………。プレイしたシナリオの陳腐率が高すぎて嫌ンなるのよ。

クトゥルフ界隈さぁ……上位存在がベラベラ喋ってPCに絡んできたり、便利アイテム手にしてご都合クリアーみたいなシナリオ多すぎん?"人間の理解を超えているから怖い"ってのがコズミックホラーの醍醐味じゃないんか!?会話が成立する上位存在なんて恐怖の欠片も感じねんだわ。ラヴクラフトのクッソ読みづらい原作小説読んで出直せ。
※私は『インスマスの影』で町に行く前に力尽きました。クトゥルフの概念は大発明だが、文才が無さすぎるぞラヴクラフト。




前置きが長すぎた。今回は、私が参加したとあるセッションにて、めちゃくちゃ冷める展開に出くわしたエピソードをしていく。


システムはエモクロア(クトゥルフじゃないんかい)。古代ギリシア(っぽいとこ)を舞台に、孤児の4人の主人公達(PC)が壮絶な人生を経験していく・・・といったシナリオだった。物語は主人公達の幼少期~老年期までじっくり描かれ、神の使いが出てきたり(激寒)、神そのものと直接戦う(激々寒)といった大スケールだった。

そのシナリオの終盤、PLの選択で物語が変わる分岐イベントがあった。直前の流れとしては、神々が人類を見限り、災害を起こして滅亡させようとしていた所。危機的状況に置かれたPL達は、生き延びるために神々から逃げるか、神々に全面戦争を仕掛けるかの二択を迫られるのだった。この分岐はPL全体で同じ選択を取る必要が無く、仮に分岐が分かれたら、各々のルートがストーリー上描かれる構成だった。

結果、他の3人は神から逃げる選択を取り、私だけが神々と戦う選択を取った。正直前後の流れ的に、逃げる選択が正規ルートだとはわかっていた。戦うルート=死というのも察していた。それでも戦いを選んだのだ。というのも私はシナリオ内で、神に対して懐疑的なロールプレイをし続けており、いざ神々と対立するとなった際は、死も覚悟の上で戦いを挑む方が、物語として自然な流れだったのだ。それに、分岐イベントが起きたとき、PL間でルートが分かれた方が面白いだろう?

そしてついに、戦うルートのシナリオが進行し始める。案の定死亡イベントだった。神々の前で人類など無力に等しく、神に挑んだ人々(NPC)達は次々と斃れていった。私自身も死を待ちながら「あー、美しい散り様だったなー」なんて思いながら、死の間際のロールプレイを構想していた。

しかし、唐突にNPCの一人(GM)が私に声をかけてきた。



「お前は逃げろ。今ならまだ間に合う」



なんと、私の死亡イベントが回避されたのだ。

GMとしては気を遣ったつもりだったのだろう。死んでしまってはその後のシナリオに参加できず退屈だろうし、最後まで生存して物語を見届けてほしいという意図があったのかもしれない。







余計なことしやがってクソが。こっちはカッコよく死ぬためのロールプレイをコツコツ積み上げてたんだわ。結果「あれだけ意気込んで戦いに行ったクセに、おめおめと逃げ帰ってきたダサい奴」になっちまったじゃねえか。死なせる気が無いなら、わざわざ分岐ベントなんか作るなよ。どのルート辿っても結末が同じだと冷めるんじゃい。


その後、無理矢理逃げるルートに合流させられ、無事生存した状態で、エンディングを迎えるのだった。







・・・おもんな。




余談。当時作ったキャラシ、せっかくなんで見ていってください。立ち絵も自分で書いた力作なので。使いたい方も自由にどうぞ。



・無理矢理生き延ばされた哀れな男


・その他


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