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大事なことなので2回言いました【ビートルジュース ビートルジュース 感想】


そこそこ面白かった。
少なくとも1作目よりは良かったかな。

まず心惹かれたのはビジュアル面。前作同様、ティム・バートンのデザインセンスが遺憾なく発揮されていたと感じる。前作の死役所や、遠近感バグった廊下は勿論、ジュースの事務所、紛失物置き場(?)や駅のホームなど、比較的短い尺しか登場しない舞台もセットとしてしっかり作り込まれており、雰囲気作りは完璧。

キャラクター達も同様。死因がモロに外見へ反映される死者達の絵面は、相変わらず悪趣味で笑ってしまう。死後の生活考えると、あんまり派手な死に方したくないと思ったね。顔から胸元までごっそり無いとか苦痛すぎるもん。

他にも、サンドワームは質感の荒いCGで特撮感を表現するという徹底ぶりで、前作からしっかりと正統進化していた。

………まぁ流石にリディアのトゲトゲ前髪は浮いていたが、あのトチ狂ったビジュアルがティム・バートン作品ということで許容範囲かな。

前作ほどハマらなかったジュースのギャグも結構笑えました。特に印象に残っているのはリディアとの結婚式。周囲の人間を無理矢理踊らせる強引なミュージカルパートの「何を見せられてるんだ」感よ。しかも結構な尺を割いて描かれるので、ジワジワとツボにハマってしまった。

あとはラストの"まだ恐怖は終わらない"エンドね。13日やエルム街、キャリーといった80年代のB級ホラー特有の無駄に後味を悪くさせる件を雑にパロディしていて、不覚にも鼻で笑ってしまった。これ興行収入次第じゃ3作目もやんのかね?せっかくなら『ビートルジュースビートルジュースビートルジュース』とかいう頭の悪いタイトルをスクリーンで見せてほしいかも。

……脚本面は相変わらず支離滅裂だったな。まぁ前作も中身は無かったからそういうシリーズとして楽しめば良いんだけど、気になった点も一つある。

というのも、悪役の扱いが雑すぎる。ジェレミーとドロレス、お前らのことだぞ。両者ともそこそこの尺使って掘り下げた割に、あっさり処理されるモンだから肩透かしなのよな。

ジェレミーはアストリッドを死者の世界に連れてってすぐさま地獄に行き、ドロレスはローリーと共にサンドワームの餌に。………どちらも物語上の役割を全うした途端退場させられるので、舞台装置にしかなっていない感じがして冷める。それなら存在丸ごとカットして、ビートルジュース1人に暴れさせとけば良かったじゃん。

とっ散らかったストーリーもビートルジュースの魅力だとは思うが、無駄に悪役が多いのはマイナスだったとハッキリ言える。

総評「無難に作った続編」といった所です。30年ぶりの続編の割に、感慨深さとかは感じなかったけど、及第点には達していたので見て損はないかな。前作を楽しめた方にはオススメ。少なくとも私は、ジェナ・オルテガが激カワだったので、それだけで元が取れました。



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