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今日は禁酒の日

登場モノ

出芽イースト神:イーストの妖精

ミネラル水音:水の妖精

葡萄色代:葡萄の妖精

出芽イースト(でめいーすと)は兄弟たちを父親の酩酊神の腹の中から
救い出し、プクプク国の神となった。そしてやりたい放題の日々を過ごしている。
正妻のミネラル水音(みねらるみずね)がいるにもかかわらず、浮気三昧の日々。

最近のお気に入りは葡萄色代(ぶどういろよ)。正妻の水音は確かに必要だけれど、
水臭い女。その点、今回の浮気相手は甘くてジューシー。ちょっぴり渋い。
そこがまた心そそられ、足げく通っているうちに子が出来た。
この知らせはたちまち水音の耳に入り彼女は大激怒。

仕返しをしないと気が済まない彼女は乳母に化けて色代に近づいた。
そして、不安をあおる。
あなたはお付き合いしているモノが本当にイースト神だとどうして分かるの?
何か証拠でもあるの?ただの嘘つきやりチンだったら、その子、どうやって、
育てるの?と質問攻め。

色代はすっかり不安になって、これが正妻の水音とも気がつかず、全面的に信用して依存してしまう。

水音は相手が信用したのを見計らって、
じゃ、イースト神と名乗るその男に発酵パワーを見せてもらいなさいよ。
と忠告した。

色代はそれを聞き入れて早速、イースト神に詰め寄った。
わたしを愛しているのなら、私の願いを一つ、叶えてくれる?
と切り出すとホレた弱みでイースト神は何でも言ってよ。
俺、マジ、神と、自慢した。

そこで色代はあなたの発酵パワーを見せてと言った。
これにはイースト神もビックリ仰天。神のパワーを直接にモノが体感したなら、
モノの命はない事を彼は知っていた。

そこで、他のお願いにして、なんなら、ヘルメスに頼んで、エルメスの
カバンだって、オーダーしてあげる。
とも言ったけれど、色代の答えは変わらなかった。
そこでイースト神は発酵して見せた。イースト神が発酵するためには
愛液が必要で、それは目の前にいる色代の体から吸収されてしまった。
こうして色代はカピカピのミイラになるまで愛液を吸い取られ死んでしまった。

嘆き悲しんだイースト神は色代の亡骸の中から、まだ息のある胎児を探し当て、
自分の太ももに縫い付けた。
月が満ち、イースト神が太ももを開いてみると、子供は無事に成長していた。

しかし、正妻の水音はこの事態もすぐさま察知し、この子を無きものにしようと
画策するのだった。
今日の一句

神だから浮気の裁き受けません

詠みモノ

出芽イースト神

大変貧乏しております。よろしかったらいくらか下さい。新しい物語の主人公を購入します。最後まで美味しく頂きます!!