女性の日
悪臭漂うハイ・ホー婆さんの家から這々の体で抜け出た三人。
米子はマックロファージ巡査がハイ・ホー婆の家を食べて処理しているのを横目で見ながらこれまでの経緯を伝えた。
巡査
フ〜ン、ディアボロですか?まだ、仲間からの情報はありませんから、新種の侵入者です。
で、ディアボロのコピーたちはキラーが全滅させたのでしょうか?
米子
なんかさぁ、たっくさんのコピーが死んだわ。お互い同士の喉を刺し合ったり、腹を突いたりしてね。
そして、ハイ・ホー婆さんも、キラーも…
あまりに見慣れない有様で、頭が混乱してあんまり、覚えてない。ゴメンネ、お役に立てなくって…
でも、アタシ、確かに覚えていることがある。ハイ・ホー婆さん言ってたわ。マックロファージ巡査は自分が臭いから見廻りに来てくれないって…
ねぇ…、その言葉が確かなら、嫌がらずに見廻っていたらこんな事態は避けられたかも?って、アタシ、思うんだけど…
巡査
僕にはなにも言うことはありません。だって、死んでしまった婆は反論できないから…
あ〜あ、米子さんには平和なときに来てほしかったなぁ、この村は主、ずんぐりむっくりさんの中でイチバン、清々しい場所なんです。
まぁ、主がタバコのケムリを入れるのは困り事ですけど…米子さんのトラウマになるような出来事が起きたなんて悲しいです。
米子
なに言ってんのよ!!この米子様は二千年生きて妖精になろうとしているのよ!!ちっとやそっとの事、なんでもないわ。
巡査
ありがとう、米子さん。米子さんはヤッパリ女性の中の女性だな。
ところでお二方はこれからどうされますか?僕は村を巡回して、警戒するように話して廻らないと…
くりくり
ホヘッ???
君さぁ、テレパシーでチョチョッと、送ればいいだけでしょう?辻褄、合わないよ!!
米子
ロクデナシったら、直接、モノ同士が話す大切さも分からんか!!
くりくり
あ〜ウッサいねえ、耳元で怒鳴るなんて体力の無駄遣い。
マックロファージ巡査、僕は君と行くよ、だって、ここに座っているだけじゃあ、帰り方が分からないもん。
米子
あ〜ら、一人で取り残されてディアボロにでも遭ったらまた、オシッコ漏れちゃうもんねぇ、アンタ、臭いわよ。
巡査
くりくりさんはさっき、大量にオシッコ済ませたからもう、出るものはありませんよね。
三人は顔を見合わせて笑い、パトロールにでかけた。
つづく