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ヘアカットの日


なんだかんだと、お喋りをしているうちに二人はハイ・ホー婆の家の前に立った。

巡査

遅かりし金田一耕助!!

くりくり

えっ…、由良之助じゃなかったっけ?

巡査

だってほら、金田一耕助が事件解決したときはメンバーほぼ死んでるじゃない。

遅すぎだよ。そして僕らも遅すぎたみたい…婆の家の壁も壁紙膜も壊れてるよ。

あ〜あ、こうも、家がメチャクチャじゃあ、中は全滅だ。


アッ、普通この状態だと中の住人もバラバラになって、肉片が飛び散っているから足元、注意!!


くりくり

肉片!!ウギャー、ウギャー!!ゼイゼイ…

君って、粘着質な見かけによらず、クールだね。顔色、一つ変えないね。


うん、顔も分かりにくいけれども…それじゃあ、米子さんは?


巡査

おそらく…でもまぁ、確認のために入ってみる?

マックロファージ巡査は瓦礫を一つ、口に放り込み、君も一つどう?と、アメーバ状の体の一部を手のように操り、くりくりに差し出した。


くりくり

僕は、お腹が強いほうじゃないから遠慮しとく…

なんか、髪の毛もベタベタしちゃたなぁ、こんなことなら床屋でヘアーカットしてから来ればよかった。

ところで、壊れた家を処分するのも君の仕事なの?

巡査

そ〜、なんだよ、それでまた、有害物質が発生しちゃうんだから、悪循環だねぇ〜。

アハッ、君、金田一耕助みたいに髪がモシャモシャだ!!


くりくりはそう言って明るく笑うマックロファージ巡査が、派遣の身でありながら村の重要な役割を果たしているのに頭の下がる思いがした。


つづく

大変貧乏しております。よろしかったらいくらか下さい。新しい物語の主人公を購入します。最後まで美味しく頂きます!!