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親切の押し付け

仲が良かった頃、良かれと思って、相手に、色々とアドバイスをしたり、プレゼントを渡したりサポートをしていた。
その都度、ありがとうと言われ、役に立っている、こうして私の必要性をもっと感じていくだろう、なんて傲慢な考えを持っていた。私がいなくなれば困るだろう、だから、私を離さないだろうなんて、高飛車な考えをどこかで持っていた。

けれど、あっけない別れは、ある日突然やって来た。今までしてきた事なんて、無意味でしかなかったのだと思わざるを得なかった。
結局、自分のエゴであれこれとやって来ただけで、相手は望んでなどいなかったと知った。あなたの為と言いながら、自分の為に動いて来ただけだったのだろう。

ギブアンドテイクなんて、元々成り立っていなかった。私がひたすらに、勝手にギブをしてきた。テイクは良いのよ、と言いながら、やっぱり心のどこかで見返りを求めていたのだろう。

だからこそ、今のこの喪失感は、してきた事とされた事のバランスの悪さに納得をしていないのだろう。

親切の押し付け、それは自分が望んでして来たのに、別れがやって来ると、してきてあげたのにどうして?と、納得しない自分がいてるのだから、私という人間はどこまでも厄介な考えを持ち合わせていると心底思えてしまう。

親切の押し付けなんて、つまるところ、エゴでしかない。

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