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注目の?出品物:MVSほぼコンプリートセット(MVSカセット60本)

ちょっと怪しさもあるが、いくらで終了するかは気になる出品。

Multi Video System略してMVS!(ドヤァ)

MVSをご存知だろうか。MVSとはMulti Video Systemの略で、SNKの業務用基板。わかりやすく雑に言うと、要は業務用のネオジオである。今でもレトロなゲームを置いてあるゲーセンや、古くからあるゲームコーナーの一角で稼働はしているものの、家庭用ネオジオ同様に現在は生産が終了している。

業務用だが一般家庭でも機材を揃えれば動かすことができる。このあたりは説明が長くなってしまうのではしょるが、家庭用の本体に該当するマザーボードと呼ばれるものと、ゲームのROMカートリッジ、あとはコントローラーと電源を用意すれば、家庭用のネオジオライクに家でも楽しめるという寸法だ(映像出力とかいろいろ面倒だけど)。
ちなみに、業務用ネオジオは家庭用と互換性があり、カートリッジの見た目はまったく一緒である。

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ただ、当然ながら家庭用のネオジオ本体に業務用のカートリッジを挿しても遊べないし、その逆もしかりとなっている。一応、専用のコンバーターが海外で売っており(純正品ではない)、それを使えばMVS to ネオジオも可能。ただ、ネオジオ本体のバージョンなんかで動いたり動かなかったりと相性があるため、万人におすすめできるアイテムではない。

ORIGINではないことをどう評価するか?

今回紹介するのは、そんなMVSカートリッジの「ほぼ」コンプリートセット。マルチカートリッジ含めて遊べるタイトル数でいうとほぼということのようだ。

出品者によると、あと2本でタイトル数的にはコンプリートの状態らしい。さらに、本品はカートリッジが出品者によってカスタマイズされているのが特徴だ。
MVSのカートリッジのガワは黒色を基本として、何色かバリエーションが存在する。このガワの色のことは寡聞にしてよく知らないのだが……、同じゲームでも異なるガワがあるのを見るに、生産時期などで違うのだろう。
この出品物はカートリッジのガワがクリアに統一されており、さらに似せて作った自作ステッカーを貼ったというのだから手が込んでいる。
商品解説には以下のような内容が記載されている。

市場に出回っているMVSカセットは外装状態の悪いものばかりで、とてもディスプレイできるレベルではありません。
お譲りするMVSは、元は様々な色のカセットだったものを、SNK純正クリアカセットに全て交換しています。クリアカセットは経年黄バミを除去し、状態の良いものだけを使用しました。
ラベルは、純正ラベルをスキャン・レタッチし、業務用フルカラー複合機で出力、ラミネート加工したステッカーです。
美しくディスプレイするために全てのデザインを揃えたため、書棚等に並べて飾ると壮観です。
(このクリアカセット化には、途方もない時間と手間をかけました。)

言っていることが全部本当なら確かに労力が半端ない。そう思う一方、オリジナルのままではない時点で価値が薄れてしまっているような気もする。カートリッジだけで、インストカードや外箱もあるわけではない。
見た目には統一感があって美しいので、ディスプレイ用もしくはプレイ用として手っ取り早く揃えたい人向けな感じだろうか?

出品者はオークション形式にしてはいるものの、即決価格も設定していて強気の798,000円。オークション慣れしている人(その界隈では良くも悪くも名が知られている)なので、一応相場を理解しての値付けとは思うが、さすがに即決で終わることはなさそうだ。
オークション終了日時は2020年8月23日(日)22時39分。コレクター需要が強いカテゴリにおいて、この手のカスタマイズ商品がどのくらいの価格に落ち着くかは見ものである。

→最後の最後でかなりの盛り上がりを見せた。落札価格は驚きの404,000円。カスタマイズ品であっても、コンセプトメイクがしっかりしていればユーザーの需要は喚起できるということか。勉強になった。

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