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すべてを、蘇らせる・・・

いけばなは、その言葉の中にもあるけれど、植物を「生ける」「活ける」ことにあるのですよね。

葉を瑞々しく、花々は可憐に生ける・・・
それは当然のことですよね。
でも、もしも、切られてお花屋さんに並ばなかったら、もっとのびのびと生き生きと咲いたのかもしれない・・・
ならば、今、手にしている花は、枝は、人の手によって生けて蘇らせてなくてはと思うのです。

じゃあ、蘇らせるってなんだろう?
そんな疑問が心を駆け巡ります。

技術面で言えば、水切り、焼きミョウバンや延命剤、茎を焼いたり叩いて潰したり・・・
でも、どうもそれだけではないような気がします。
環境面では、生ける場所の気温や湿度、風があるかないかも影響があります。
暗いか明るいかでも、花の色合いは違って観えますよね。

だけど、やはり一番は人によるものが大きいような気がします。
いけばなは「人によって」作られるものです。
ですから、生ける人の心を映し出すとも言われています。
楽しい気持ちで生ける作品は明るく元気な印象になるでしょう。
悲しみを抱えて生ける作品は深い静けさを感じるかもしれません。

花を蘇らせて生かすというのは、人の心も蘇らせて生かすことに繋がるのではないでしょうか?
忙しい日々に飲み込まれ、心が固まってしまうような時も、花を生け始めれば心も身体も温かいものが流れはじめて生命を実感します。
そして、そうして生けられた花々は観てくださる方の心も温めてくれるでしょう。

いけばなとは、花々の美しさを表現するだけでなく、生命を生かして、それを生きることに活かす道なのではないでしょうか?

秋明菊 古代米 雪柳 剣山なし


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