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オープンダイアローグはいいぞ その2


頭のなかの住人たち


少しぎょっとするかもしれないが、私の頭の中には、いろんな人が住んでいる。禁止を言い渡して行動まで抑制する母や、いつまでもこどもな自分、「ベストを尽くせ。」と言ってくるドラマ「トリック」に出ていた阿部寛、詰めの甘さを指摘する謎の人。と思ったら「我は、偉大だ、敬え。小学校や役所に私の銅像を建てろ。」という高慢な私もいる。にぎやかな頭の中だと思う。頭の中の人がいるのはぼんやりとわかっていたが、キャラクターがはっきりしだしたのはイロさんのカウンセリングを受けてからだ。

例えば、抑制をする母の場合。夕飯の献立を考えるとき…メインのおかずは何にしよう?昨日は魚だったし鶏肉かな、うーん焼くか。娘の分は焼いた後に鳥皮を取って切るか。などと脳内会議をするのだけど途中で頭の中の母が喋ってくる。「また鶏肉食べるんか。ちょっと前も食べたやないか。孫ちゃんの栄養考えているか?野菜を食べへんかったら小さく切ったらいいんやで。」
これを聞き流せたら良いのだけど私はその日、鶏肉を使うのをやめてしまう。「栄養を考えろ。」にため息をつき、また冷蔵庫を開けて鶏肉の代わりの蛋白質を探す。その日使いたかったもやしは、栄養価が低そうだから使いたくなくなる。
何の野菜を使おうかな、と考える前に野菜のことを言ってくる母。こうやって頭の中で考えているうちに母が出てきて、ご飯を作るという行動の抑制につながる。これが私の日常で、結構大きい決断も抑制がかかる。現在は、イロさんのカウンセリング、オープンダイアローグのおかげで頭の中の母は小さくなっている。
 
 

自分のことを自分よりも信じてくれる4人とジミンちゃん

 
オープンダイアローグを経て頭の中のメンバーに、4人のオンニたちも入ったし、オンニの誘いで我が推しジミンちゃんも加わるようになった。脳内会議をするときに、オンニたちはにこにこしたり真顔になったり、驚いたりとにかく表情豊かに参加している。「よくわからないけど大変そうだね。」とか「それ以上頑張れないのでは?」などと共感して、応援してくれる。たまにジミンちゃんがひょっこり顔を出し、すっぴんで糸目でにこにこしながら「大丈夫」と励ましてくれる。もちろんすべて私の妄想だが、支えてくれる4人プラス推し。ふとした時にオープンダイアローグでのオンニの一言が浮かんできて、今の苦しさから抜けれることもある。日常にオンニたちがいることが増えたのだ。
  
 

1時間半、みんなが私のことを考えてくれる


「自分のことだけを4人もの人が同時に1時間半も考える。」この経験をする人は少ないと思う。特に社会人になってからはなかなかないことだ。
私の困りごとを話す会の時、4人はずーっと肯定してくれた。オール肯定。生きててこんなに肯定されたことあったか、ってくらい肯定され続ける。しかも、私のためにほめよう!と意気込んででるのではなく自然にほめる。嘘がなくて私のことを考えてクリアに肯定。これがもの凄いパワーを持つ。一言でいえば、自己肯定感マックスだ。
自分の思考と行動は沼のように滞ってると思ってたが、メンバーの言葉で前進していると知らされた。自分のことを「根は真面目」とか「真面目系のクズ」と思っていたがそうではなかった。メンバーがクズを取っ払って真面目だけ残してくれた。私は真面目でいいのだ。なぜなら、信頼する4人が言ってくれてる。それを信じないなんて、うそになってしまう。
 
オープンダイアローグの後、今日の会のことを両脇きゅっと抱えながら胸に抱いてあと2年頑張れると素直に思った。何の根拠もないが2年頑張れちゃうと思える日が私にも来たのだ。今年の後厄はスキップで駆け抜けられるし、迫ってる春の復職も何とかなるし、何とかできる気がするのだ。
その日の会の終盤に、自然となにかしちゃおうという気持ちがぐんぐん高まってる時、この浮足立った気持ちに「明日からまた頑張るぞってならなくていいし、いつも通りにしなくていい。」と言ってくれるイロさん。なぜ意気込んでるぞってばれたのだ。この至れり尽くせりにまた感動してしまった。


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