うつ病に罹患したきっかけ#2
これは、#1にも書いた休職中の6ヶ月間の出来事になるが、休職中はただ休んでいる、というわけではない。
ご存知の方もいるだろうが、精神疾患での休職中には、精神科に定期的に通うことになる。
そして、毎月精神科医の判断により、復職可能か否かが決定されるのだ。
私は、その診察の前には必ずというほど自殺未遂をしていた…。
なぜなら、パートナーの看護師に会うのがとにかく恐怖でしかなかったからだ。
うつ病というと、いつも鬱々しているイメージがあるとは思うが、ストレスにさらされない環境にいると意外と元気で過ごせる。
姉と旅行にも行ったし、友人と会うこともあった。
しかし、いざ復職を考えると身体が強張って動けない、勝手に涙が出てくるのである。
その恐怖で「逃げ出したい」その為には死ぬしかないという思考に陥るのだ。
「NIKO、元気にしてるか?いないのか?お父さんだよー」
その頃、父は高齢の祖父母の介護の為に他県に住んでいたのだが、たまたま自殺を図ろうとしていた時に、私が電話に出なかったため切り替わった留守電にメッセージが入った。
父の優しい声が聞こえてくる。
(なんでこんな時に…。)
私は躊躇った。
こんな事態になっていることなど知らない父は優しい声で話している。
(ダメだ…。)
私はなんとか自殺を留まって、父の電話で何事もなかったように「元気だよ、トイレ行ってた」と誤魔化した。
後日、そのことを精神科医に話すと、やはりこの状態での復職は身の危険があるのでやめておこうという見解になり、退職した。
その後も自殺を考えたことは何度もあるし、身体に傷をつける行為も繰り返した。
今は自分がラクになりたいからという死にたいという気持ちと、周りの誰かを悲しませられないから生きなきゃいけないという気持ちの狭間で、なんとか踏ん張って生きている。
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