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日記(曖昧な約束が好き)

楽しみにしてたワイヤレスマウスが明日届くらしい。一足先に届いたキーボードはとても満足のいく商品で(それって私にはめずらしいんだけど)今年買ってよかったものランキングを作るなら確実に入ってくるだろうなっておもう。

前のキーボードはタイピングになかなか慣れなかった。ずいぶんと場所を取ったし有線で邪魔だったので、まだ新しくて使えたけど買い替えた。ちっちゃくて気に入ってる。Bluetoothの接続もその切り替えもおそろしく速い。

ついでだからとマウスも同じ種類?なのかわからないけど、同じ会社のものを買った。ただ私が注文した色(グレージュ)だけがなくて、入荷日も未定だった。でもいまのマウスで特に不自由もないので買うことにした。ほかの色だとお届け予定日が6月とか書いてあって、そのくらいになるのかななんておもいながら。

そしたら今朝、急にメールが来て明日届けると言われた。そんな急に!?ってうろたえたけど、早く届くぶんにはいいはずとおもった。でもなんかもやもやする。

私は待つことが好きなのだとおもう。別に大切な人を待つ時間が好きだとかそういうことを言ってるんじゃなくて、ただ、そういう生き方をしているということ。

いまの私が何を待っているかというと、直近だと チェンソーマンの作者が描いたルックバックの映画(たしか6月のおわり)。あとはチェンソーマンの二期、ハンターハンターの連載、DELTARUNEというゲームの続き。どれも年単位で待ってる。

とりあえずこれらを待ってるうちは死ねないなとおもっている。未来の予定に命綱を引っかけて毎日進んでいるような感覚。

マウスも小さいながらも、そのひとつだったんだとおもう。何というか未来の未定の予定が好きで、そういう曖昧なものにしか引っかけられないひもがあるのだとおもう。伝わっているかな、この感覚。

人間は今を生きるべきなのに、どうしても私は未来に基準を置いて生活してしまうから、そういう楽しみなことが必要になってしまう。だから予定日が明確に決まってしまうと、それは終わりに向かって歩いていくような気分になる。

だから楽しみな日が来てしまうと、ああ、また何か探さなくちゃと憂鬱になる。この文章を書いてて好きな一節をおもいだしたので、コピペする。初めて読んだとき電車から転げ落ちそうになった。

死のうと思っていた。ことしの正月、よそから着物を一反もらった。お年玉としてである。着物の布地は麻であった。鼠色のこまかい縞目しまめが織りこめられていた。これは夏に着る着物であろう。夏まで生きていようと思った。

葉/太宰治 

約束は好きだけど、嫌い。何月何日に会おうよみたいに約束の日が決まると、その日までぼんやり憂鬱になる。いつか遊ぼうねとか、30まで独身だったら結婚しよう(ほんとにこんなこと言う人いるのかな)みたいな、たぶん果たされない曖昧な約束が好き。だってずっと抱えて生きていけるから。

マシュマロ


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