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優しい日々を過ごすために

仕事で悩んだ時も、いつかの失恋の時も。
何はともあれ、お気に入りの銭湯に行く。


水風呂と、熱い湯船とを交互に入って、瞼を閉じて首まで浸かる。
ゆっくりと深呼吸を繰り返す。
身体の中から、悩みとか、毒素とか、色んなものがふーっと抜けて行く感覚がある。
自分の内側に目を向けたり、逆に頭をからっぽにしたり。
はしゃぐ子どもの笑い声に耳を澄ませてみたり、人生の先輩に話しかけてもらったり。

そうして時間を過ごしていると、ふっと軽くなる瞬間がある。
身体だけじゃない、むしろ軽くなるのは心の方なの。
やっぱり身体と心って繋がってるんだね。
どちらか労わってあげると、どちらも元気になるんだ。
当たり前のことなのかもしれないけれど、私は銭湯に行くようになって初めて気付けた。


銭湯を後にする時には、不思議と ま、いっか。なんて気持ちになれたりする。
ま、いっか。
だいじょうぶだいじょうぶ。ひとやすみひとやすみ…
そんな風に思えていると、気持ちが上向きだからか、トラブルも落ち着いたりすることもあったり。
相当張り詰めていたんだなあって、ゆるまった時に気付く。
楽しい気持ちにもなれない時に、良いアイディアは浮かばないんだよなあ。


お風呂上がり、鏡の中を覗き込むと、あんなにどんよりしていた瞳が、少し光を取り戻している。

だから好きなんだ、
だから通うんだ、今日も今日とて、銭湯へ。




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