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hajimesak
2021年3月28日 09:23
■第五場 前場と同時刻、愛実がウグイス公園脇の歩道を一人で傘をさして歩いている(傘の色は白か透明が望ましい)。あたりはうす暗い。ピアノレッスンからの帰宅が遅くなってしまった。トートバッグにピアノ教則本が入っている。 けたたましい救急車の音が聞こえる。愛実は思わず足を止めて音の鳴る方向に反応。遠ざかる音。やや強い風が木の葉を揺らす。愛実は傘の先を風の方向に向けるが、雨のしぶきが少し顔にかかる。不
2021年3月23日 14:08
■第四場 前場の夜、午後9時。小雨がふっている。基本セット。粟田家は夕食後。一家四人がテーブルを囲んでいる。唐玄は上下黒のパーカー、Gパン(以降基本的にこれが唐玄の衣装)。唐玄はスマホで安藤と通話中。 上手袖近くに倫幸と大杉。スマホで通話している。 富田家は未来が居間にいる。高価そうなチョコレートの包み紙をといている。笑顔。 井上家は、時太郎が上着を着て、外出の用意。信世がその傍に。信世
2021年3月20日 11:05
■第三場 前場の翌日、午後3時、曇り空。 舞台下手に井上家。玄関扉と居間が見える。居間には三人掛けほどの長さのクッション。中央に粟田家。玄関扉と居間が見える。玄関扉には「陀」の字を◎で囲った形の印章が刻まれている。居間には4人用の食卓テーブル。上手に富田家。簡素な玄関扉と、居間と思しき狭い空間のみ見える。(上記セットを、以後「基本セット」と表記する) 井上家門前で倫幸と時太郎が立ち話。 倫
2021年3月18日 10:49
■第二場 前場から三時間後。琴吹町内にある森林公園沿いの歩道。陽は落ちている。夜間照明は少なく暗い。フリーマーケットが終わり、佐々木は帰宅中。肩掛けカバンをしょっている。 佐々木はゆっくり歩きながら独り言。佐々木 「あー、人づきあい疲れたけど、でもお肉おいしかったし、まあまあ、よしとするか。」 彼女の後ろから異常者が近付く。服装は上下黒のパーカー、Gパン。上着のフードを深くかぶり、顔の上半
2021年3月15日 11:22
■第一場 2014年春、土曜日、昼。晴。東京都三田市琴吹町四丁目にあるトチノキ公園で町主催のフリーマーケットが開かれている。 会場内は、古い時代のポップスが鳴らされている。 舞台中央は、井上信世・愛実がシートを張り、クラシック系のCDや書籍を売っている。愛実は明るい色の服装。 その上手側隣に、遠藤と佐々木のシート。ぬいぐるみやマグカップを売っている。下手側の隣に阿部と木村のシート。キャラク
2021年3月15日 11:21
■訳注※:同時に発声‥:発声に間を取る。‥。:次の台詞は、この記号にかぶせるように発声 ():演出・台詞についての補記。発声しない台本内にある地名・人名・名称は全て架空のもの暴力的、差別的、その他不適切な文言は、作者の信条思想に基づくものではないキャストは、兼ね役・エキストラ登用可
2021年3月13日 12:58
■テーマ 誰の心にも巣食う不安・恐怖 死 孤独 貧困 暴力 疎外 疑心 愛 ■キャスト・粟田家粟田哲修:16歳、男性。長男粟田唐玄:43歳、男性。父粟田絹代:40歳、女性。母粟田吹美果:19歳、女性。長女唐玄の父:71歳没、男性・井上家井上愛実:16歳。一人娘井上時太郎:39歳、男性。父井上信世:42歳、女性。母・富田家富田省吾:27歳、男性。富田未来:25歳