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近所のスーパーのサーターアンダギーの話

近所のスーパーでは手作りのサーターアンダギーが買える。作りたての日にはサクサク感、1日経ってしっとりしているのもいい。飾り気のない、シンプルな沖縄のドーナツだ。油ものだが、コンビニやパンメーカーのドーナツと違い、油がキツくないところが好きだ。しかも売れ残っていると安売りになる。

いつ頃からそのスーパーでの定番商品になったかはわからないけれど、なぜか沖縄に関係がないスーパーに堂々とサーターアンダギーは置かれている。
前は沖縄フェアのときだけ置かれていたように思う。それが数年前から特定の曜日に行くと置いてあるようになった。私のようなコアなサーターアンダギーファンが他にもいた事を感じる。
私が前の職場で働いていた時は昼食をそのスーパーで調達することも少なくなかった。そのため、売り場を覗いてみて、パン屋のカウンターおいてあると嬉しくなりついつい手に取って買ってしまった。週末近くなるとよく売られていたので、それを土日のおやつにしていた。

それからだいたい3ヶ月、私はサーターアンダギーを買えていない。転職に伴う生活リズムの変化で、辛いことや楽になったことは様々あるが、サーターアンダギーを買えなくなったのも変化の一つだ。家族や知人に新しい会社は非常にホワイトで良い、と話しているが、サーターアンダギーを買えなくなって寂しいという話だけは人に出来ずにいる。あまりにくだらない話だからだ。
おそらく皆、そういうちょっとした話を誰かに聞いてほしくて、SNSをやっているんだろうなと思う。でもこういう話は面白くもないから他人にも開示できないんだな、と気付いた。エッセイはそういうのを気にしなくて良いから良い。今日は聞いてくれてありがとう。



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