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介護・施設入り渋る親、納得してもらうには? 9/7イベントの追加Q&A 夕刊に特集掲載

突然やってくる介護問題に備えるべく、9月7日、東京・大手町で開催したThink!LIFE「介護のお金と施設のリアル」。約50人の読者が聞き入ったトークイベントの概要が夕刊「くらしナビ面」に掲載されました。記者であり、当日ファシリテーターとしても登壇した堀住宅問題エディターのコメントと合わせて、ぜひご覧ください!

当日お答えできなかった質問へのコメントも。「親が施設入所どころか、在宅介護サービスまで渋る。どう切り出せばいいか」

父親の在宅介護を経験された岸本さん、多数の介護施設の見学を重ねた畠中さんを招いた「介護のお金と施設のリアル」。難しい内容もかみ砕いて質問する岸本さん、ユーモアを交えてお答えになる畠中さんと、2人の話は参加者の『関心のど真ん中』だったようで、熱心に聞き、メモする人が多かったのが印象的でした。

主要テーマだった介護施設の選び方には会場から多く質問がありました。やはりカギは「自分の目で見ること」。畠中さんは、自宅近隣などから見学を始め、予算と相談しつつ、少しずつエリアを広げることを提案していました。とはいえ、一般的には「5~6施設」で十分だそうです。大切なのは複数を見て、良いところ、気に入らないところを整理すること。「100点満点」の施設はそうはありません。見比べることは、自分が譲れない点を絞り込む作業でもあります。

会場ではお答えしきれませんでしたが、もう1つ多かった質問に「親が施設入所どころか、在宅介護サービスまで渋る。どう切り出せばいいか」というものがありました。子の目からは、危うく見えても「まだ大丈夫」という親は少なくないでしょう。

『絶対うまくいく』答えはないですが、私自身、母親の介護に携わった経験からすると「私(息子)のために、この介護サービスを受けてくれない?施設入所を考えてみてくれない?」と正直に話すのは一案だと思います。介護をしていると、つい「こんなに親のために頑張っているのに!」と考えがちで、話し合いはまとまりにくくなっていました。でも、あるとき「申し訳ないけど、今はこの施設に行ってくれないと、私が困ってしまう」と打ち明けると、母は「仕方がない」と同意してくれました。

親子の数だけ、適切な切り出し方もあるのかもしれませんが、少なくとも「あなた(親)のために言っているのだから、黙って聞いて!」と押し切るだけではない、別の選択肢は頭の片隅に置いた方がいいのではないでしょうか。

(生活情報グループ 住宅問題エディター 堀大介)

今回のテーマはいかがでしたしょうか

介護は、備えが大切といいます。ご自身はもちろん、親の介護にかかる費用やどのような施設が適切か、など考えることはたくさんあります。備えあれば憂いなし。
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