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Vol.10 これからの接客に望むことは?(調査員インタビューより)

                            2020年6月

今回の日経リサーチ金融ソリューションチームコラムは、ちょっと趣向を変えて、6月初頭に実施したオンラインインタビューからお送りします。

弊社の調査手法の一つにミステリーショッパーがあります。
お客さまのフリをした調査員がサービスを受け、店舗の実態や個別の問題点を調査するものです。
接客に関心のある調査員がコロナを経てどのように感じているのか、Zoomを使って6名にインタビューしました。
(女性・30代~60代・東阪名在住・全員PC利用・Zoomは半数が経験済・3名×2グループ)

■■非対面の接客体験は高評価
コロナ禍のため、何らかのサービスで非対面の接客を体験した人に評価を聞くと、今後も利用したいと、高評価でした。

【チャット(携帯電話・IKEA)】
 電話よりストレスが少ない。
 つながるし、相談中に調べてもらっている間も自分は別の用事をして待つことができる。
 細かな質問にもきちんと回答がもらえた。
【オンライン相談(不動産投資)】
 店舗での1対1での相談は、興味はあっても初心者にはハードルが高かった。
 オンラインは、1対1であっても画面越しの適度な距離があり、試しやすい。
 資料は画面に表示され、メールでも送られてきて、理解することができた。

インタビュー自体がオンラインだったことがあるとは思いますが、
非経験者からも「オンライン相談は顔が見られるのがいい」など好意的な意見が出ました。
うち1人は、銀行との運用相談がコロナで止まっており、フォローもなく、不要不急の用件は控えてというアナウンスで自分からもアクションできず、今後どうするか悩んでいるそうです。オンラインなどでなら相談したい、とのことでした。

■■大事なことは対面で決めたい
オンライン相談の評価は高かったのですが、すべてこれでという訳ではなく、ライフイベントに伴う大事な相談(ローン、保険の見直しなど)は使い分けたいという意見でした。

【比較検討・調べている時】
 オンラインで相談。顔など雰囲気も総合的に見て、絞っていきたい。
【決める時】
 実店舗で実資料を見て、対面で説明を受けたほうが安心感が強まる。
 大事なことは対面で決めたい。

■■感染症対策を信頼。ただし高齢者にはさらに配慮を。
店舗に相談に行く場合に、気になることを聞いてみました。

【感染症対策は?】
 マスク、消毒液、飛沫防止カバーの設置など、店舗はきちんとやっているだろうと思う。
 テーブルを挟んだ距離で、マスクがあれば、そこまで神経質に心配はしていない。
【相談時間が長くなることは?】
 大事な相談は長くかかると思っている。
 短いと逆に端折られたのではないかと不安になる。

ただ、「高齢の母を連れて行かなくてはならない手続きがあるが、コロナが心配で行けていない」という声もありました。
「予約制で人数制限して、守られている状態であれば」とのことで、安心してもらえるような配慮をし、アナウンスすることは必要そうです。

あくまでも弊社の調査員6名の意見ですが、どのようにお感じになったでしょうか。
貴社のお客さまであればどのようなご意見が出てきそうか、お考えになるヒントになれば幸いです。
弊社では貴社のお客さまにこのようなオンラインインタビューを実施することも可能です。
ご要望がございましたらぜひご相談ください。

■今週の執筆者■
井上 美紗(ソリューション第1部)

【お気軽にご意見、ご要望などいただければ幸いです】
日経リサーチ 金融ソリューションチーム
finsol@nikkei-r.co.jp

当コラムの無断転載、引用は固くお断りいたします。
また、執筆者個人の主観、意見が含まれております、ご了承ください。

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