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Vol.25 金融機関に充実してもらいたい点の変化

                             2021年1月

1年以上通帳記帳が無い人は自動的に通帳が廃止になると聞き、自分の通帳を確認したところ、1年どころか2年弱記帳をしていませんでした。アプリで確認しており必要無いため、個人的にはなくても困らないと思っています。
ただ、ATMに行かないわけではありません。
ネットバンキングも利用しますが、銀行をまたぐ自分の口座間で動かす際などは、外出ついでに直接ATMで移すことも多いです。

昨年の緊急事態宣言下では、他行への振込もネットバンキングで行っていましたが、手数料も積み重なるとそれなりの金額になると思い始め、
ATMを利用したり、手数料の低いネット銀行の口座を開設したりしました。
大した金額では無いとはいえ、気兼ねせずに使えるようになればと思っています。

そこで、一般の利用者は金融機関に何を求めているのか調べてみました。
金融総合定点調査「金融RADAR」(※1)2020本調査で、利用する金融機関に充実してもらいたい点が昨年の結果からどのように変化したか、2月下旬にリリース予定の最新データを先行してご紹介します。
(回答者:首都圏の20~74歳の男女2,827人、調査時期2020/10/28~11/24、郵送・留置調査)

金融機関に充実してもらいたい点(最大5つ選択)を2019年と2020年調査で比較し、スコアが上昇した項目のTOP3は、以下のようになっています。


日常使いの金融機関に充実してもらいたい点のトップは、昨年に引き続き手数料の値下げでした。利用頻度が高い分、手数料が気になる人も多いのではないかと思います。

また、「セキュリティ対策」のスコアが上昇しておりました。
昨年は、ドコモ口座やゆうちょ銀行、SBI証券等での不正出金問題が相次いだことから、セキュリティ対策の充実を望む声が増えた可能性があります。
また、コロナ禍の急激なデジタルシフトで非対面営業やオンライン接客が増えていますが、セキュリティへの不安を拭えていない人もいそうです。

一方で、「手続の簡易化」のスコアは昨年から4.0pt下がっていました。(23.3% →19.3%)
この設問は最大5項目の選択となっているため、利用者は手続きの簡易化よりもセキュリティ対策を求めていると考えられます。

金融の各種取引で利用したいチャネル意向を問う質問では、聴取しているほぼすべての取引で、アプリやインターネットを通じて行いたい人が増加していました。
セキュリティをより強固にすることで、利用者の不安の解消につながり、
ネットバンキングやアプリの利用等が促進されるかもしれません。

「金融RADAR」本調査は、生活者の金融意識・行動を総合的に把握する定期
調査となっており、幅広い質問項目で家計の詳細なデータを収録しております。リリース時にはHPにコラムも掲載いたしますのでぜひそちらもご覧ください。お問い合わせがございましたら、お気軽にご連絡ください。

▼商品詳細ページ
https://www.nikkei-r.co.jp/service/industry/radar/
※1: 金融RADAR®は日経リサーチの登録商標です。

■今週の執筆者■
川越 万裕(アカウント第1部)
【お気軽にご意見、ご要望などいただければ幸いです】
日経リサーチ 金融ソリューションチーム finsol@nikkei-r.co.jp

当コラムの無断転載、引用は固くお断りいたします。
また、執筆者個人の主観、意見が含まれております、ご了承ください。


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