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K-POPと日韓関係に相関性はない?!

アニョハセヨ~ヨロブン!今回は、KPOPと日韓関係の関連性について説明していきます。KPOPといえば韓国の政治的戦略だと言われたり、アイドルが政治的な発言をして話題となったりと、政治また外交と繋げて考えたりすることも多いのではないでしょうか。今回は、その様なKPOPは本当に日韓関係に影響されるのか(また影響を及ぼすのか)について考えていきたいと思います!

2013年の日韓関係の冷え込み

2013年は日韓関係は歴史問題を皮切りに冷え切った年である。その影響力は大きく、日本では嫌韓書籍が多く出版され、韓国人に対するヘイトスピーチも増えた。また、多くのKPOPアーテイストが出演していた紅白歌合戦も、2011年の東方神起、少女時代、KARAから、2017年のTWICEまで韓国アーティストが出演することは無かった。日韓関係とKPOP人気の関係性を深く結びつけていた主流メディアは、反韓感情や言説によってその還流ブームは去ったかのように捉えた。

日韓関係悪化とは裏腹に盛り上がるKPOP

しかし、日韓関係が冷え切っていたとされる2013年以降、KPOPアーティストの国内コンサート動員数(上位50位以内)を見ると、毎年300万~400万人前後の観客を動員していることが分かる。こうしたコンサート動員数はKPOPアーティストの人気を裏付ける。また、2013年に5大ドームツアーを成功させた東方神起のように、一度に3万~5万人を動員するドームコンサートを行えるということは、日本の音楽界で人気アーティストとしての地位を固めたことを意味する。特に、BOAや東方神起など、日本語の歌詞で歌を提供し、日本語でメディアに露出していくローカル化路線をとったアーティストたちはもはや、国内アーティストと同等に見られ、日本での根強いファンダムを形成した要因になった。


つまり、日韓関係が悪化した中でも、主流メディアの見解とは異なり、KPOPの人気は熱く、熱心なファン活動が続いていたことが分かる。そのことより、KPOPの空間は、日韓関係には大きく影響されない、比較的自由な空間であることが分かる。

現在のKPOPは?

この仮説を現在のKPOPに当てはめて考えても、同じ結論が見いだせる。2019年、日韓関係徴用工問題、韓国のホワイト国から除外、GSOMIAの更新拒否などの様々な要因から日韓関係は深刻に冷え切った。しかし、その間も2017年頃から始まったとされる第三次韓流ブームは途絶えなかった。EXOやBTS、日本人メンバーを含むTWICEの日本での活動は続き、来日コンサートも行われていた。また、「チーズタッカルビ」「チーズハットク」などを求めて新大久保に訪れる10代・20代は多く、夏休みは特に賑わっていた。更に、LCCが後押ししたこともあり、日本の若者にとって韓国旅行は安く手軽に行ける観光地と化していた。
こうしたことから、日韓の政治問題とKPOP人気や韓流ブームとのつながりは薄くなってきているように考える。

参考文献

金 成玟 「KPOP 新感覚のメディア」, 岩波新書, 2018年. 

デイリー清朝WEB取材班,「日韓関係が破局した日のコリアンタウン『新大久保』、第3 次韓流ブームは今後どうなる?」(最終閲覧日:2020年10月06日)https://www.dailyshincho.jp/article/2019/08060700. 

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