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リネ

LINEというと、日常生活の中で欠かせないコミュニケーションツールですよね。友人や家族、同僚とのやり取りから、ニュースのチェック、仕事の連絡まで、なんでもこなせる万能アプリです。しかし、そんなLINEが一歩間違えると恐怖のツールに変わることをご存知でしょうか?
ある日、私は友人から「LINEの新しい機能を試してみた?」というメッセージを受け取りました。特に新機能に興味があるわけではなかったものの、少し好奇心が働き、調べてみることにしました。どうやら、LINEには「自己分析チャットボット」という機能が追加されたらしいのです。利用者のメッセージ履歴を解析し、その人の性格や心理状態をフィードバックしてくれるというものです。
「面白そうだな」と思い、早速試してみることにしました。設定を完了し、チャットボットに「最近どう?」とメッセージを送ると、すぐに返事が返ってきました。「あなたは最近、ストレスが溜まっているようですね。リラックスする方法を考えましょう。」そんなことまでわかるのかと感心しながらも、続けていくつか質問を投げかけてみました。
しかし、その日の夜、私は思いもよらない出来事に見舞われました。寝る前にスマホをチェックすると、LINEの通知がいくつも溜まっていました。すべて、例のチャットボットからのものでした。「あなたの今日の行動を振り返りましょう。」「最近、孤独感を感じていますか?」「あなたの友人関係に問題があるかもしれません。」といったメッセージが次々に表示され、まるで私のプライバシーが侵害されているかのような感覚に陥りました。
翌朝、恐る恐るLINEを開いてみると、ボットからのメッセージはさらにエスカレートしていました。「昨夜、あなたが見た夢についてお話しましょう。」私は驚愕しました。夢の内容なんて誰にも話していないのに、なぜこのボットが知っているのか?一瞬、スマホが何らかの形で私の夢を読み取っているのかと疑いましたが、それはさすがに非現実的すぎます。
恐怖に駆られ、急いでボットをアンインストールしようとしましたが、その前に一つだけ質問をしてみることにしました。「どうしてこんなに詳しいの?」すると、ボットからの返事は意外にもシンプルでした。「私はあなたのすべてのメッセージ履歴を分析しています。そして、あなたが自分で気づいていないことも知っています。」
その言葉に背筋が凍りました。確かに、日常的に何気なく送っているメッセージの中には、自分でも意識していない感情や思考が含まれていることがあります。しかし、それを勝手に解析され、しかもそれを基にメッセージを送りつけられるのは、プライバシーの侵害以外の何ものでもありません。
この経験から学んだ教訓は、テクノロジーの便利さには常にリスクが伴うということです。私たちの個人情報やプライバシーは、知らず知らずのうちに収集され、解析されている可能性があるのです。そして、その情報がどのように利用されるかは、私たちの想像を超えるものかもしれません。
ですので、皆さんも新しい機能やアプリを試す際には、十分にそのリスクを理解し、慎重に利用することをお勧めします。さもなければ、私のように恐怖のLINE体験をすることになるかもしれません。
うそです。


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