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*学芸員しか知らない美術館が楽しくなる話著者 ちいさな美術館の学芸員*読書感想

美術館には割とよく行く方だけれど、私の認識は学芸員は「その美術館の貯蔵作品に詳しい方、またはその美術館に属する仕事をされている方」くらい。
それが明確で楽しい、それでいて詳しく学芸員のお仕事を書いている著書は読むにつれて薄ぼんやりとしていた仕事内容が目の前ではっきりと描かれるさまが見えるような本で、読んでいる間自分も美術館の端っこにいるような気持ちに。

作品の展示内容を考え、様々な交渉をこなし、思っていたよりも肉体労働!ふんわりとした身のこなしで作品を見守るように見えて心情は見せると保管保存(見せない)葛藤の狭間で働く、マルチタスクをこなす学芸員。
思っていたよりも沢山色んな事をこなし考え、思っていたよりも展示に対する「見る」スタンスが広い。そして展覧会に来た方達が思ったより色んなことを美術館に対して意見をしているのに驚いた。それをふまえながら美術館は美術館である為に奔走し、新しさを取り入れながらも展覧会を行っている。
撮影とおしゃべりに関しては作品に対して私は「見る」を最優先にしたいので展示内容にもよるがどちらも無しでいいと思う

いつも行っているお気に入りの美術館がどうやって維持されて、どういう想いで展覧会をされているかの一片(よりも沢山)を感じれる本でした。次展覧会に行く時は作品を見に行くだけでなく、美術館を体感し楽しみたいと思います


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