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共通の思い出

雨の日曜日、今朝の食事は卵サンドです。
卵は二人分3個、塩コショウにマヨネーズを少々。
ベーコンはカリカリにして、野菜はキュウリ。塩を少々、しなやかにしておきます。

トーストには粒マスタードにマヨネーズ。たまにはケチャップ。
アツアツの卵は半熟でその上にのっけます。

たまに無性にホットサンドが食べたくなるのは息子も同じです。
カフェラテとエスプレッソダブルはそれぞれで作ります。

雨の日は嫌いという友達がいます。なんだか気が滅入るそうです。が、ノー天気な親子は今朝の食事に満足して戴冠式の様子を見ながらロンドンに行った時の思い出話で笑ったりしていました。

当時一年ごとに中学生の息子と娘一人ずつをつれてヨーロッパに行くことが楽しみになっていました。それぞれ行きたいところが違うので合理的!と私は一人合点して毎回自分は行けるのをいいことに旅費をかき集めての行事でした。それは息子が二十歳になった時まで続きました。

「バッキンガム宮殿は行ったっけ?」と記憶が定かではない母親は適当に聞きますが、一番印象に残っている中の一つに大英博物館と言ったのには少しびっくりしました。「そこのジンジャーちゃん!」
ジンジャーちゃんは少女の奴隷で体が弱く働くことが出来なくなって灼熱の砂漠に捨てられた少女です。髪の色が赤茶だったのでその名前がついたとガイドさんから聞きました。当時から博物館のアイドルでした。

なぜか私はエジプト時代に惹かれて神戸や大阪でミイラ展があると必ず行くほどです。そのジンジャーちゃんを娘にもと思い翌年、「ジンジャーちゃんに会いに行こう!」と連れて行ったところ「くの字」に体を折り曲げた姿を見て娘は何とも言えない顔をしていました。

怖かったのか悲しかったのかその時の感想は聞かずじまいでしたが、彼女もロンドンの思い出の一つに上げます。

何千年も前の少女が我が家ではちょっとした思い出の一つになっているなんて…。

二杯目はロイヤルミルクティーとなり一時の思い出話はおしまい。それぞれに自分の時間に戻ります。

外ではチュンチュんとスズメが鳴いています。明るくなって山がくっきり見えだしたのは雨がもうすぐやむ前触れです。まだニケは寝ています。

想い出はひょんなことから顔を出すものです。思い出したくないことより小さなことでも笑えるものがあればすべていい過去と言えるのかもしれません。

今日もいい日にしましょう!








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