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暮らしの中の信仰

以前仏壇はご先祖に繋がるための電話ボックスと聞いたことがあります。
その前に座れば思い出す亡くなった家族の事。

朝は手を合わせることで始まり、夕方は今日無事に終わったことを感謝する。
私は宗教に熱心な方ではないですが、一日の終わりに感謝できるところがあるのは良いことだと思っています。「無事帰ってきました!」

せいぜい祖父母までは顔も声も知っているわけですからなんとなく親しみがもてます。

息子は法事や盆暮れの時は手を合わしますが、そのほかはさして仏壇の存在自体関心がなさそうです。

娘は里帰りすると必ず家に着く前にお墓によってお花を供えてくれます。わざわざ遠回りして…。着くとすぐに仏壇にお供えのお土産。もちろん後でお茶菓子としていただくために好みの物を供えます!来年のお正月には新しい土地の銘菓を持ってきてくれるらしいです。

孫たちもチーンとおりんを鳴らして小さな手を合わせます。こんなことはすぐに覚えて一度ならず何度も鳴らすので、「もうよろしい!」と叱られます。

私は神社仏閣にお参りしてもお願い事はしたことがありません。こんなこと言うと偉そうですが、生きていることの感謝のみ!

子供たちの学校の受験や就職試験の時も只々風邪を引かないように気を付けなさいと言ったぐらいです。

 志望校に合格することや会社に入社することはもちろんありがたく嬉しいことです。努力が実った第一歩ですが、それをお願いしてもうまくい行くかどうかは50%!人それぞれですがお参りして力をいただいたという人もたくさんいるでしょう。

 いつの時も合格できなかったということはあなたに合っていないから、ご縁がなかったから知らせてもらったということと言い聞かせてきました。

 何年後にあの学校、会社に落としてもらって良かった⁈と思えるような生き方をしたらいい。
受かった時は「お父さんに感謝しなさい」と言いましたが、報告は仏壇の前ではなかったようです。

こんな広い空の下、上にいる人たちはどこからでも見ることが出来ます。
「それだけどこにいても見られているということ!」と子供たちには言いました。私も両親から言われた覚えがあります。

 だんだんお墓のない家庭や墓終いをする老夫婦。仏壇も狭い家ではとお祀りしないという若夫婦も…。時代は変わってきました。何がよくて悪いではなく今生きている人が一番良いと思う生活スタイルが重宝されています。

私も引っ越しするときに大きな仏壇は…。と思いましたが意外や反対したのは息子でした。お墓参りもろくにしないのに「仏壇は大切!」と言いました。驚いたと同時に何かホッとしたような嬉しい気持ちになったのを覚えています。

縁あって家族になって、いく代も繋がっていくことは生まれてきたことに続いてこれも奇跡です。

日頃は忘れていてもことあるごとに思いだすことは何よりの供養になると思います。


久しぶりにカステラをいただきました。主人の好きだった!お供えしなくては…。今日は不意にこんなことを思いました。「カステラってこんなにおいしいんだ!」

今日もいい日にしましょう。





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