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私にも春が来た
突然一本のLINE電話。まあ懐かしい!遠方からの友達の声。
彼女は台風?というかいつも嵐のようにやってきて、そよ風になって帰っていきます。
何度も大病に見舞われて生死をさまよう大手術。なのに何事もなかったように生きている!その生命力にいつも驚かされます。
お酒が好きで、一人でもどんどん美味しそうな店を見つけて一人でも食事を楽しんでいます。「今さっき、神戸に着いたよ!お昼に鰹食べたところ。」と70歳になっても好きなものには目がない様子です。
その夜に会うことになっていつもの人懐っこい笑顔は健在です。
お酒によく合う食事が彼女の選択肢の一つ。
久しぶりに焼き鳥に行こう!ということになり、以前よく行ったお店に向かいます。
突然思い立つとじっとしていられない性格で、周りの人からはからみづらいと思われています。
早口でなんて言ってるかわからないと初対面の人は首をかしげます。
日本人離れ?したラテンのノリもあり、人助けには積極的で本当に優しい人なんですが…。どうも空回りが多い。でもぜーんぜん気にしないで笑っています。
私も最初はビックリしました。こんな素のままでいる人を見ることが無かったから。人にとってはおかしいとかへんでは?と思われることも、面白そうとか知りたいと思う気持ちが勝れば世間体など気にしない。
私とは全く真逆な性格、考え方でしたが、だんだんと付き合うほどに、彼女の真の優しさを知って、親友の一人になりました。
だいたい待ち合わせをしても一度で会うことはありません。必ずと言っていいほど、反対側の改札口や、全く違う花屋さんの前という風に。
今回は…。やっぱり!でも会ったとたんの嬉しそうな顔で「も~また~!」という気持ちが吹っ飛びます。
本当に不思議な人です。こんなに手のかかる?シニアなのに…。なぜか憎めない。
彼女も若い時にご主人と死に別れして二人の子供を育てました。
いろんな仕事を掛け持ちして、自分のことは後回し。今はようやく孫もできてこれ以上の幸せはないと言っています。
いろんなことがあったから、それを乗り越えたから今があるというのを見せてくれた人です。
二人ともその苦労の時代には会っていませんが時を経て巡り合ったのも何かのご縁のような気がします。
ほろ酔い加減で別れた後は夜の温かい風が通り過ぎました。それは彼女そのもののような気がしました。帰り道、暗闇の中木々には白い桜の花が咲き始めていました。こんなちらほらの夜桜もいいものです。
今日もいい日にしましょう。
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