見出し画像

知らんけど~

「知らないなら言わないで!」と言われそうな無責任な言葉。

関西人なら一度は使ったことがあるでしょう。普通過ぎて気にも留めないかも。会話の一部になっている。

大阪の人はみんな吉本の人と思われるほど、一般人でも日常会話での返しがすごい!それは行動でも…。バン!と手の拳銃で撃つと大体の人は左胸を抑えます。サービス精神の溢れる人はそこで崩れ落ちて死んだマネまでする。

ペットにまでそれは及ぶこともあり、毎日が賑やかなこと!

話が逸れました。この言葉を便利と思うかいい加減なと腹が立つか。それは受け取る側によるのかもしれません。

大阪の町中で難しい顔をしながら話している人を見かけるほうが少なくてオーバーリアクションの人はそこら中にいます。

関西の人の会話はテンポがよくて、オチがあり、最後はガハハハッと笑っておしまい。

これは関東方面の人のイメージで、関西であっても神戸の人はそんなにアクティブではありません。ので、大阪人から見ると「すましてる!」となるようです。でもよく聞いていると私たちの井戸端会議でも使っていますわ!

なんだか難しい話をしていて、ちょっとかじった専門的なことを言ったとき最後にこの言葉「知らんけど」と結べば「なあんだ知らんのかい」となり責任回避ができるようです。

それはよく言えばあいまいというニュアンスを大切にしているともいえるかもしれません。決して悪気があるわけでもなく…。

一つのことを言いとおすほど自信はないけれど確かこう言ってた。それをみんなに伝えたい。うろ覚えよりもう少し確信があるけれど、絶対ではない!つっこまれてもなあというところですが、やっぱり言いたい!知らせたい!

それと関西人は真面目な話をすると「何を気取ってんの?」と茶化されたりして、能ある鷹は爪隠すではないですが、いかにも賢そうとか、ガリ勉風をかっこ悪いと思っている節があるようです。頼りなさそうなのに結構頼りになるところがあったりあまりおつむが…と思っていたら大変優秀であったりとギャップだいすき!

いつもは冗談ばかり言っている人がたまに真面目に話すとき、照れ隠しもあり「私は魂を東京には売ってないよ」という証拠に?会話の締めとしても使います。

「知らんけど」をそんなに深刻な言葉とはとらえず、ワンフレーズの終わりのサインみたいなもの。

すんなり次の会話にいくときのアクセント。

でもこの言葉、タイミングやその場の空気を読まないとうまくつながりません。東京の友達は関西弁が大好きで、大阪の街を歩くだけで「ディズニーランドに来たみたい!」とおおげさに褒めますが、その知らんけどには最初驚いたそうです。ところが何度も旅行に来るようになってこちらでも友達が出来ました。「何で知らないことを平気で言えるの?」と腹を立てるもう一人の友達に、「これが関西のエスプリよ」と関西びいきは止まりません。

チョーまじめで理論派の人にとっては理解しがたいことだったようですがそんなあいまいな言葉、生活、文化を受け入れられるかどうかはその人の持っている感性のひとかけらが大阪弁に呼応するかどうかかもしれません。

今日もいい日になりますよ!知らんけど。



この記事が参加している募集

#スキしてみて

529,721件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?