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ショートショート

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#ショートショート

嫌になっちゃったよ

修行一日目   ゴリラが陶芸したようなお椀。 修行二日目 ゴリラに陶芸させたようなお椀。 …

にかしど
3年前
13

戦友とカフェにて獣

お会計を終えた紳士が扉を開け放って、一瞬感、やっと外で行われている祭囃子の喧騒が入り込ん…

にかしど
3年前
9

三行小説⑧

『胴長』 ダッダックスフンンドが曲がり角で滞る。 ダックスクスフンフンドが曲がり角で滞る。…

にかしど
3年前
10

蟹の内輪差

忙しさのあまり蟹の列に横入りした。忙しさのあまり蟹の不器用さに薄笑いを浮かべた。忙しさの…

にかしど
4年前
38

三行小説⑦

『朝礼』 泥団子の隠し場所を勘付かれたのか。 その朝はいつもより騒がしい気がした。 「起立…

にかしど
4年前
18

3行小説⑥

『休日』 雨 あくび 雨 『わたげ』 「はんしょく、はんしょく、はんしょく、」 少女がわたげ…

にかしど
4年前
10

3行小説⑤

『透明人間』 透明人間になった。 警備員の横に並んで立っている。 定時それぞれの方向へ帰っていく。 『永久歯誤送信』   歯茎の中で完璧な永久歯が造形された。 「もう少し右!ちょい奥!そうそこ!はい、オッケー!」 見事な親知らずが半年後、突き抜ける。 『教祖』 照明! カリスマ教祖、始めます。 音! 『ラスボス』 ラスボスが現れた。 ラスボスが斧を振り下ろす。 ふわりシャンプーの香りが鼻をかすめた。 『まだ』 「踊った?」 「まだ」 「踊る時教えて」 『待ち合わ

3行小説④

『晴天』 バケツをひっくり返したような晴天。 ヒヒィーン。 鶏を絞めるとヤギが鳴いた。 『…

にかしど
4年前
16

3行小説③

『はないちもんめ』 名前を呼ばれることなく、はないちもんめが終わった。 俺は、齋藤。 難し…

にかしど
4年前
13

3行小説②

『シェフ』 「クソ、玉ねぎって目に染みんなあ!」 野菜の声が聞こえるというシェフが涙する。…

にかしど
4年前
24

3行小説①

『おじちゃんと猫ちゃん』 おじちゃんと猫ちゃんは仲良しだ。 猫ちゃんが道端の草を嗅ぐとおじ…

にかしど
4年前
27

帰路

君のせいでみんなに猫背って茶化されるようになったよ。 綺麗な宝石を盗んだ少女のような雰囲…

にかしど
5年前
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