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ウェディング業界の闇と光①

タイトルからしてウェディング業界に精通した、人間かと思われけれど、そんなことありません。すみません。

たった4件、式場を回っただけの一般人です。

悪い口コミを流してしまうし個人を特定される可能性があるので、実名はあげない。(だれが特定すんねん。と冷静な自分は思っているけど万が一を考えて)

たった4件でも闇を覗いてしまったし、光もあるということを体験したので、忘れないうちに書き記しておこうとおもう。

闇から。

その式場はそもそもそこまで熱があったわけではなかった。
せっかくの機会だから多めにいろんな式場を回った方が良いなと考えて見学候補に入れていた。

式場に着いて中に案内されると、相談カウンターがあり、居酒屋くらいのスペースで、同じ部屋に何人ものカップルがいた。

この時点でちょっと話しづらいなと思っていたんだけれど

アンケートに答えていたら、披露宴会場を見れるタイミングになったと言うことで、アンケートもそこそこに、会場を見ることになった。

そこで(個人的には)大問題が起きた。

披露宴会場はこれからの披露宴に向けて準備中で、テーブルクロスがかけられた机の上にはなにも置かれていなかった。

そこにスタッフがお皿やナイフ、フォークを並べていた。

そのスタッフがナイフやフォークを投げていたのだ、、、

それもたまたまではなく全机に対してその対応だった。だれも咎めないし、その世界では当たり前の出来事だったらしい。

その光景を見てショックを受けてしまった。

その後2つくらい会場を見て、試食をしたけれど、なにも覚えていない。

妻とは試食の時に「配膳の仕方でこの会場ではぼくらは式を挙げられない」と話したら妻も同じことを考えていたようで、まだ見ていない会場もあったけれど、もう帰らせてもらうことにした。

その日の夜、その会場から謝罪の連絡があった。ぼくは怒っていたわけではなくショックだっただけなので、頑張ってください、とだけお伝えした。

後悔があるとしたら、その場のスタッフを責めないでほしいと伝えるべきだったとおもう。

余裕のない、死んだ顔をしてナイフとフォークを投げ、お皿にもガチャガチャ当たっていてもみんな平気の顔。

個人の問題ではないと思った。

これは仕組みの問題だ。

少なくとも、こうならざるを得ない事情がこの式場にはあって、それは深刻にこの会場の人たちの心や身体を蝕んでいる。

事情としては「誰の結婚式かもわからない状態で、一分一秒も遅れることは許されない」のだと思う。

そして、自社のスタッフでは賄いきれないから、派遣や委託で現場を回している。

だからウェディング業界に誇りもないし、自分たちの仕事になんの意義も感じない。スピードと結果さえ間違っていなければ問題ない。ただの作業だと思っている人に現場は任される。

400万円くらいする結婚式。ぼくも多少サボったりこそしても、それなりに頑張って貯めたお金だ。

そのお金で「楽しくない仕事」を生み出して、人の心を壊してしまうようなことは気持ちよくない。

自分のお金であんな労働が生まれていると思うと本当に辛い。

利益を追い求めるにはあまりにもいびつな収益構造なのではないかと思う。

自分が会社をやるようなことがあれば、丁寧に楽しく、意義を感じて仕事をしてもらうようにスタッフとコミュニケーションを取りたい。

ただそう思う。

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