持続可能なミュージアムのDXとは(第7回):貸出のDXことはじめ
大昔の話ですが、東京国立博物館の所蔵品を他の館が展覧会のために借用しようとする際には、はじめに各分野の担当者に交渉する、というしくみになっていました。つまり、借用希望の物件が絵画、書跡、漆工、考古資料と4分野にわたっていると、4つの担当部門(当時の「室」)と話をつけないといけない、ということで、それができて初めて事務手続きが始まっていたのだそうです。借りる側の学芸員だった方が、とても大変だったと述懐されるのを聞いたことがあります。2001年に独立行政法人化して以降、さすがにそ