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【企画物語】 公立中学校が挑むクラウドファンディング ~飯田東中学校が生んだドラマ~



1.学校現場にお金がない をあきらめない

エアコンがない、モニターがない、洋式トイレがない、…。
学校現場にはお金がなく、学校設備はもちろん、教材・教具に関するものや備品、講師の謝礼も確保できておらず、カツカツの状態で過ごしている。こういった学校は少なくないはずである。

これまで学校CHLOOSでは鎌倉、加賀、熊本、広島、名古屋といった教育に熱い地域の教育長や教育委員会の方にご登壇いただいた。学校現場がお金を使いやすいシステムや、先生たちの働き方を考えた施策をされ、先生と子どもをHAPPYにする取組をされている。

しかし、教育行政に頼れないところはどうすればよいのか。

そんなとき、長野県の公立中学校がクラウドファンディングに挑戦し、多くの支援を受けているページを目にした。

学校現場が自分たちでお金を集める時代へ。
新たな時代の到来を感じ、ぜひ学校に話を聞いてみたいと思い、企画が始まった。

2.クラウドファンディングを支えた“地域の力”


長野県飯田市のシンボルでもある「りんご並木」。26本の木それぞれにある紹介プレートが経年変化により傷んでいた。70周年を機にプレートを新しくしたい。しかし、見積もりをとると160万を超えた。

市役所に依頼したが、教育的価値と上手くつながらずに予算は下りなかった。そこで助言を受け、着手したのが、クラウドファンディングだった。

結果、大成功。
242人が支援し、289万円の協力を得て、達成率は170%となった。

この大成功を支えた1つの理由が地域の力であった。
今回、登壇してくれた中学3年生の2名(並木70周年生徒実行委員会)は中学に入る前からりんご並木に興味を持っていた。りんご並木と学校、地域が1つとなる文化がそこにはあり、保護者、地域の方、そして卒業生、OBも一丸となってクラウドファンディングを応援した。

登壇した2名の中学生は取材やメディアの前に立ち、何度も話をしていた。今回はzoomを使った全国各地の参加者が見る中であり、少し緊張した姿もあったが、堂々と実践発表をしていた。地域と向き合う実践は、学校のカリキュラムを超えた、本物相手の学びの価値も作り出していたように思う。


3.管理職が動く


今回のイベントは、中学生2名による発表が中心だった。それを支える管理職の先生の活躍も紹介したい。

話を聞くと今回のクラウドファンディングは役割分担が明確となっていた。生徒が広報活動を行い、教頭先生がクラウドファンディングのページを作っていた。教頭先生が作ったページを生徒が見て、分かりやすくするための提案をしていったのだそうだが、ここまで生徒と教頭先生の距離が近いのも珍しいのではないだろうか。

その他、教頭先生はプレゼンのページや、canvaを使ったチラシづくりも行っていた。さらにインスタの活用とラインスタンプの販売も手がけている。ただでさえ忙しい教頭業務の中、これほどまでの作業をされ、クラウドファンディングを支えているのは本当にすごいこと。教頭先生からいただいたcanvaのリンクを貼るのでぜひ見ていただきたい。そしてインスタのフォローもお願いします。
https://www.canva.com/design/DAFuwh-EO1w/iZMbJDPJdaQn9xy1pk3dzQ/edit?utm_content=DAFuwh-EO1w&utm_campaign=designshare&utm_medium=link2&utm_source=sharebutton


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