見出し画像

耳が聞こえない両親を取り巻く差別のお話

Twitterで私と同じ耳が聞こえないご両親がいる方のツイートを見て、差別について、自分も自分の思いを書きたいことがあった。

最近の女性蔑視発言などを含めて、
差別ということがテーマに上がりやすいのは
水瓶座木星と土星の影響かもしれない。

その方のご両親は聴覚障がいがあるから、結婚を反対されて、子供も作っちゃダメ、ということだった。

私の両親は、反対に、親同士が相手を見つけてのお見合い結婚だった。

父はもう亡くなっているので、よくわからないけれど、
母は結婚する気がなかったようで、自分から相手を見つける気はなかったらしい。

母を取り巻く環境で、特に子供について何か言われたことがあるかはわからないけど、

結婚後に二人の子供が生まれた。
それが兄と私。

むしろ、両親を助けるために必要とされた子供かもしれない。

兄も私も両方耳が聞こえる普通の子供だった。

私はその後、結婚し、二人子供を産んでいるけれど、二人とも普通の子供だった。

私自身は、

自分が子供を持つことに何も疑問はなかった。

ただ、兄は違ったようだ。

もし、生まれてくる子が耳が聞こえない子だったら?

子供が生まれた時に兄から 耳が聞こえてよかった、という内容を言われて、自分は、頭が空っぽだったことに気付いた。

リスクを考えてから子供を望んだわけではなかったので、

その点は、
頭が空っぽだったなと思うけど、

(私の夫や義両親も全く気にしなかった)

でも気にしないということとはちょっと違うのかもしれない。

考えたところでさーっと霧がかかるような気がしてしまう。

兄は今も結婚していない。

夫とは職場恋愛で、結婚することになったけれど、後から、耳が聞こえない義理の両親は大変だね、よく結婚したね、というようなことを同僚に言われたことがあるらしい。

これはつい最近夫から聞いて、
なんとなく時を経ているだけに
ショックだった。

今まで何の差別もないと思っていたので、
親族になるには大変な家の子、と思われていたということだ。

周りの人から見ると「かわいそう」「大変」と思われているのは、ある意味そうかもしれない。

ただ、これからの日本はわからないけれど、
障がいがあっても、ハンデ分の社会的なサポートや割引も多い。

身を削って稼がなければいけない環境ではないので、

父や母を含め、友人の方々は優しく、余裕があり、豊かな人が多いイメージもある。(すべての人がそうというわけでないけど)

苦手なことはやらない、
得意なこと、できることをする。

そんなシンプルさがある。

情報が多いことで人と自分を比べてしまったり、焦らされたり、聞かなくてもいいことを聞かないでいられるのは羨ましい、と思ったこともある。

ただ、サポートや割引は「大変だ」「かわいそうだ」という声から始まっていると思うので、何とも言えないところもある。

時代は変わってSNSの時代になり、テレビでも字幕が多いし、

youtubeにも字幕はついている。

誰かに頼らなくてもできることが多いと思う。

FAXはLINEになったりして、今は耳が聴こえる人でも電話をしない人もいるし、変化してきている。

守られる環境から、自由で開かれた環境へ。

それは、新しい夢につながっていて、守られているより過酷かもしれない。

でも社会がそうなって、違う世界の人間だと思っていたことが、身近になっていくことはワクワクすることだと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?