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夏のマシマロ作文『門番は海の夢を見るか』
「太陽あつーー!」
白い雲、白い砂浜、そして青い空の上からこの世を照らす白く輝く太陽。
暗黒に唯一咲く黒い薔薇で、我々門番が命をもって守る主人である根暗いあその子は今、太陽の下でのびのびとはしゃぎ回っている。
そう、何を隠そうここは海!!!!
浮き輪を装着して砂浜を走る姿は愛くるしく、もんばんこ殿とキャッキャうふふと追いかけっこをしている。
「門番さん隙あり!」
唐突な声に振り向くと、兜に向かって大量の水が押し寄せてくる。一体何事かと思えば、いあ様がこちらに銃口を向けているではないか。
「せっかくの外でせっかくの海なんだから、ぼーっとしてちゃダメだよ?」
「え?なんでって?楽しい時間は過ぎるのがすっごく早いんだから!」
そう言って用意していたのだろう水鉄砲を渡してきて離れたところに走っていく。
そこにはすでに集められていた門番殿たち。なるほど、もうチーム分けは決まっているようだな。
気が付けば日が傾き、水平線には赤くなった太陽が昼と違う輝きを海面に落としていた。
すっかり日焼けで真っ黒になったボクは海の家で買ったかき氷を齧っていた。
疲れとかき氷を食べる為に兜を外して油断していた時後ろから声をかけられる。
「あー!〇〇さんいた!何食べてるの?」
「え?なんでわかるのって?遊んでる時何度も身体張って根暗のこと守ってくれてたでしょ?ふふ…わかるよ?」
熱くなった顔を隠すように、兜を被るボクに対して微笑ましくこちらに笑いかけ手元を見た瞬間…
「あー!門番さんだけずるいんだぁー!」
弾けるようにボクの腕を掴み子供のように駄々をこねるいあ様にどぎまぎしながらあそこで買えましたよというが、そんなの待てない!と言わんばかりに口を開いてこちらに向けていた。
「もう店じまいしてるもん!一口でいいから!ね?ね?…いいの!?やった!じゃあ…あーーーー」
ビキニを着てこちらに身を乗り出して口を開く姿はあまりにも刺激が強く、何かが切れる音と共にボクの意識は飛んでいった。
「あ、やべ」
その声と共に目を開けると、いつも通りのいあ様が立っており、その手には油性ペン。
どうやら寝落ちしていたようだ。そそくさと逃げるいあ様の後ろ姿を見送るボク。
外界はすっかり夏だ。 (海の次は夏祭りよな)
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出演:根暗いあ(https://x.com/nekuraia?s=21&t=UIIvmZHVb_nABEITMiV47g)
脚本:丹伊都ひより
読み上げられた配信
38:13くらいから
夏といえば海!海といえば水着!
推しのえっどいビキニが見てぇ!!!!
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